ハウス・オブ・グッチ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ハウス・オブ・グッチ

57点

『エイリアン』『ハンニバル』などでお馴染み巨匠リドリー・スコット監督が、世界的ファッションブランド「グッチ」で起こった権力争いと暗殺事件に切り込んだ話題作。
歌手のレディー・ガガをはじめとにかくキャストが一筋縄ではいかない個性派ぞろい。特に『スター・ウォーズ』でカイロ・レンを演じたアダム・ドライバーがなかなかいい味出している。また印象深い音楽や演出で、予告を見てもらえるとわかるけどとにかく派手なイメージ。
ただいかんせん2時間半を超える長尺と、長年に渡るファミリーの確執を描いているので複雑な部分も多く、名前なんかも色々覚えるのが大変。グッチというブランドを舞台にした物語ではなく、あくまでクライムサスペンスなため、やはり長編の中では説明臭い部分も多く、役者の好演に比べると意外とストーリーが面白くなかったり。そして実話ベースというところで大きな冒険ができなかった印象もある。波乱万丈ではあるが、これと言ったどんでん返しを持ってこれなかったのは、この映画がどこか物足りなかった要因でもありそう。
グッチに興味はあっても、そのバックグラウンドがどうなのか知ってる人はなかなか少ないと思うが、まぁこんな大きな事件を起こしてたんだなぁという事実は知っておいて損はないと思う。そういう意味では、興味のある人にとっては見る価値は大きいかも。ただやっぱりというか、見終わったあとドッと疲れます(笑)
 

監督:リドリー・スコット
出演:レディー・ガガ、アダム・ドライバー、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエック、アル・パチーノ
2021年  159分
原題:House of Gucci