サイコ・ゴアマン | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

サイコ・ゴアマン

63点

とにかくハチャメチャな内容のSFコメディ。
星を簡単に滅ぼせる力を持った邪悪な宇宙人を、庭で遊んでいた幼い兄妹が偶然甦らせてしまう。しかし宇宙人を自由に操作することのできる宝石を手に入れたため、悪の帝王に「サイコ・ゴアマン」という変な名前をつけてイタズラの道具にしてしまう・・・という奇想天外な話。
全体の映像はCGではなく、昔懐かしい着ぐるみやミニチュアが中心。その安っぽさは90年代の名作『ギャラクシー・クエスト』を彷彿させる。
サイコ・ゴアマンと名付けられた宇宙人は、まるでアベンジャーズのサノスのような強力なヴィランだが、小憎たらしい8歳の少女ミミにおもちゃのように扱われる。そのギャップが終始面白い。
ただ登場人物にまともな人間がほとんどおらず、もはや最初からギャグ狙いなストーリー展開。人を食ったようなやる気のない投げやりのラストも含め、まぁ壮大なシャレがわかる人におすすめかなぁ。いやもうほんと、真面目に見てると途中からバカバカしくなってくるクオリティ。
そういえばここまで突き抜けたお馬鹿コメディも久しぶりに見た気がする。悪ふざけギリギリのそこは賛否両論かも。

監督:スティーヴン・コスタンスキ
出演:ニタ・ジョゼ・ハンナ、オーウェン・マイヤー、アダム・ブルックス、アレクシス・ハンシー
2021年  95分
原題:PG(Psycho Goreman)