ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから

73点

2019年のフランス映画、日本では2021年の5月に公開された。発想がユニークなファンタジーっぽい恋愛もの。
高校時代に一目惚れをして結婚したラファエルとオリヴィア。10年後、ラファエルはベストセラー小説家になりオリヴィアは小さなピアノ教室の教師。そこですれ違いが生じて大喧嘩。すると翌日ラファエルが、お互いの立場がまるで入れ替わっているパラレルワールドへ飛んでしまう展開。
フジテレビで放送されていた大倉忠義と広瀬アリスの連続ドラマ『知ってるワイフ』を思い出す設定。パラレルワールドでは女性側は男性を覚えていない設定なのも一緒。
そんなわけでこの手の奇抜な題材は、とりあえずストーリーが面白いものが多い。オリヴィアがピアニストなため音楽も美しく、『ラ・ラ・ランド』を彷彿させる軽く踊るシーンもあったり、コメディの要素も含んだ楽しい作品。
まぁただこういう内容だと、どうしてもオチは重要だと思うけど、最後にラファエルが選んだ選択、というかこの映画のラストは、万人が納得できるハッピーエンドではなく、うーんこれどうなの?と疑問に感じる人も多かったのでは。ネタバレは控えるので、興味ある人は見て判断してほしい。
見方によっては主人公の自分勝手さが目立つかもしれない、しかしそこは人間味があるリアルなエンディングとも受け取れる。でもそこは素直に号泣できるようなタイプではないため、人によってはもしかしたら肩すかしかも。見終わったあと議論したくなるようなもどかしい部分がある。

監督:ユーゴ・ジェラン
出演:フランソワ・シビル、ジョセフィーヌ・ジャピ、バジャマン・ラベルネ
2019年  118分 
原題:Mon inconnue