461個のおべんとう | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

461個のおべんとう

65点
実在するミュージシャンのエッセイを実写映画化。
冒頭で「この話はお弁当の話で、それ以上でも以下でもありません」みたいなナレーションが流れるけど、それは嘘。親子関係やライブシーンなど、弁当以外の要素もてんこ盛り。
さて弁当映画というと、篠原涼子の『今日も嫌がらせ弁当』や小西真奈美の『のんちゃんのり弁』が個人的には好きだったので、本作は大きな期待を持って見た。結論として感想は可もなく不可もなし。まぁどちらかと言うと期待外れの部類だった。
まず父親と息子なので、女家族に比べると華がない。ジャニーズのファンならともかく、別に好きでもない人が見ると感情移入は難しいかも。
弁当のクオリティは思いのほかメッチャ高いが、逆にそれが機械的に見えてしまう。もっと下手で悪戦苦闘の体でもよかったのに。
全体のストーリーもどこか無機質で、台本通りに流れていってしまう出来レース的なものを感じた。上手くできてるけど、驚きはないみたいな。
ライブ/音楽の場面も意外と長いけど、そこに興味がないともう曲はまるで邪魔でしかない。その辺からしてようは好き嫌いがはっきり別れそうな映画なんだろうと思う。
なので個人的にはイマイチ入り込むことができなかった。イノッチか道枝くん大好きな人にはおすすめ。

監督:兼重淳
出演:井ノ原快彦、道枝駿佑、森七菜、若林時英、工藤遥、阿部純子、やついいちろう、野間口徹、坂井真紀、倍賞千恵子
2020年  119分