劇場版 おいしい給食 Final Battle | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

劇場版 おいしい給食 Final Battle

68点
2019年秋期に、なぜか地方局中心のみで放送されていた連続ドラマを映画化。
1984年の中学校が舞台。主演の市原隼人は過剰に給食を愛する教師を演じる。役そのものは不良少年だった『ルーキーズ』と正反対だが、熱い演技という意味で共通項があってその辺のミスマッチが面白い。
ただドラマの時も思ったけれど、美味しそうな給食を食べることだけがメインではなく、特定の生徒・神野と何やら謎の意地の張り合いをするのが軸となっており、そこの演出が無駄に感じられた。神野を演じる生徒役もあまりいい味出してなかったし。
今回は映画版ということで、その神野が生徒会長に立候補したり、給食が廃止になる決定が下されたり、主人公が恋をしたり、ドラマ版よりも盛りだくさん展開なのはいいんだけど、やっぱり見てるこちらとしては給食を中心にしてほしかったというジレンマがある。なんか見ててもどかしい気分が終始消えなかった。

食べるときの市原の演技が生き生きとしてユニークだっただけに、全体的な構成は残念。まぁただ美味しそうな給食はそこそこ楽しめるので、期待外れと期待通りが同居した作品でもある。

監督:綾部真弥
出演:市原隼人、武田玲奈、佐藤大志、いとうまい子、豊嶋花、水野勝、直江喜一
2020年 102分