影裏(えいり) | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

影裏(えいり)

25点
2017年芥川賞受賞作を映画化。ここはネタバレ。

近年の芥川賞ってレベル低いので嫌な予感してたんだけど、結論から言うと予感的中。
岩手県盛岡市の会社で働く今野(綾野剛)と日浅(松田龍平)。プライベートでも釣りをしたり酒を飲んだりする仲の良さだが、ある日突然、日浅がいなくなってしまう。果たして彼に何があったのか・・・
こうストーリーを書くとサスペンス映画っぽく見えるけど、内容は淡々とした人間ドラマ。しかも実はゲイ描写をさりげなくバラ撒いた、男同士の心のつながりをガッツリ表現したあっちの世界の物語。そして特に驚くようなオチも用意されておらず、この手の作品に何の興味もない俺からしたら、もう見終わったら後悔しか残らなかった。なんでこの映画選んじゃったんだろう。

小説だと、わりと性別の部分が曖昧に描かれていたり、震災をサラリと流していたり、読者の想像に任せる部分も残されていたんだけど、映画だともう綾野剛の男っぽさがストレートすぎて、はいゲイ映画ですって言ってるようなもん(笑)申し訳ないがもう生理的にダメなんだよなぁこういうの。
じゃあなんで見に行ったんだよと言われると困るが、どういう映画なのか予備知識一切無しで見るのが個人的に好きだから、としか言いようがない。今後の反省材料にします。

監督:大友啓史
出演:綾野剛、筒井真理子、中村倫也、平埜生成、國村隼、永島暎子、安田顕、松田龍平
2020年  134分