ドクター・スリープ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ドクター・スリープ

42点
1980年に公開された名ホラー『シャイニング』の続編。前作から40年後、オッサンになったダニー少年が、同じ「シャイニング」の能力を持つ少女と出会い、怪しげな集団と対峙する展開。
個人的には『シャイニング』をそれほど名作とは思えない。話薄いしその場の空気だけで怖がらせてる感じがして、あまり好きなホラーではないかな。
さて本作はストーリー的にはほぼ独立しており、前作を見なくても意味は十分わかる。ただオマージュというか前作の名場面的映像がちらほら挿入されてるので、本作だけ見てもあまり意味はないかな。ただそのオマージュ場面を除くと、特に特筆すべきシーンは見当たらない。
全体的に退屈な部分がとにかく多い。あの例の風呂場で浮いてたグロい婆さんが何度も出てくる演出に加え、通路を大量の血が流れてくるシーン、そしてジャック・ニコルソンが斧で叩き壊した例のドアなど。結局は『シャイニング』の怖い再現だけに頼ってる気がした。
今どきのハリウッドは何でもかんでも続編ばかりだけど、それやると過去の名作までぶち壊してしまう危険性を秘めていることわかってない。『シャイニング』はあのまま完結でよかったわけで、ユアン・マクレガーまで引っ張り出してその後を作ってもまるで意味がなかった。
果たしてキューブリックが生きていたらなんて言っただろう。余計な事しやがってと怒鳴っていたのでは(笑)
 
監督:マイク・フラナガン
出演:ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソン、カイリー・カラン、カール・ランプリー
2019年  152分
原題:Doctor Sleep