IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり

67点
スティーブン・キングの名ホラー映画版・2部作の完結編。
『スタンド・バイ・ミー』のホラーテイストみたいな印象、今回もそのイメージがやっぱり強い。
前作の27年後という設定。登場人物の過去を丁寧に描いたため、2時間49分という無駄な長さになってしまったものの、映像のクオリティは高く、音で脅かすなど派手な演出があちこちにバラ撒かれてるので、そこそこ退屈はしない印象。『シャイニング』や『キャリー』『遊星からの物体X』など過去の名作のオマージュもてんこ盛りで、ファンはむしろこの長さでも物足りなく感じてる人も多そう。
ただどこかで見たような場面が多く、古典的な表現もちらほら。まぁほぼ予想通りで先が読めてしまいそうな内容。ラストに感動を持ってきたのも個人的には陳腐に思った。
キング原作のホラーとしては1、2を争う名作なだけに、製作側も思い切り力が入ってしまったのがありありと表れてる。つまり完成度は高いけど、前作とほぼ同じ路線なので意外性はほぼ皆無。安心のクオリティなんだが、どこか物足りなさは感じるかもしれない。
 
ところで、まさか3時間近い映画とは知らなかった俺、ラスト近くは尿意との戦いとなった。最低限上映時間くらいは事前にチェックしとけよと自分に喝(笑)
 
監督:アンディ・ムスキエティ
出演:ビル・スカルスガルド、ジェームズ・マカボイ、ジェシカ・チャステイン、ビル・ヘイダー、イザイア・ムスタファ
2019年  169分
原題:IT:chapter two