真実 | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

真実

48点
『海街ダイアリー』『万引き家族』でお馴染み是枝裕和監督作品。

フランスの大女優が自伝を出版。お祝いのため娘が駆けつけるが、その本が『真実』という意味深なタイトルで、身内同士のすれ違いが起きていく展開。

なぜ是枝監督がコテコテのフランス映画を撮ることになったのか、その経緯は知らないけど、全編見てみるとなるほど、あちらこちらに是枝節がバラ撒いてある印象。
家族の暖かみを淡々と描き、徐々にちょっとした謎が紐解かれていく。あぁこれ、日本人の大物役者でやったら面白くなってただろうなと思うも、カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュは映画ファンはともかく、一般人はよく知らないよね。映画も舞台はパリだけど、なんだか室内の撮影が多くフランスっぽさがあまり出てない。横文字の人名や地名など含めて意外とややこしく、しかもこれでもかと言うくらい渋い印象。たぶん是枝作品じゃなかったら途中で寝てたかも(笑)
やっぱり映画って、場所と人物(そして言語)が重要なのがよくわかる。これだと是枝監督、あるいはフランス映画好きの人がじっくり見てようやく味が出そうな内容。僕はイマイチでした。

監督:是枝裕和
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ
2019年  108分  
原題:La vérité