マスカレード・ホテル | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

マスカレード・ホテル

68点

『ガリレオ』『手紙』『白夜行』でお馴染み東野圭吾の原作小説を、キムタク主演で実写映画化。監督は『HERO』の鈴木雅之。
内容は犯人探しの要素を含んだ推理もの。ただ東野小説にありがちな深刻な題材ではなく、例えるならどことなく『古畑任三郎』みたいな三谷幸喜作品、つまり喜劇的な雰囲気も感じられる、コメディタッチのユニークな作風。
全体的に映像も演出もキャストもゴージャスで、テンポも軽快な楽しい映画。
ただなんだろう、見終わったあとそれほど満足できなかったのは、あまりにも予想通りすぎだったからかなぁ。充実した完成度だけど、型にはまったありがちな展開で驚きは薄く、思ったほど心に残らなかったのも事実。1年たったら綺麗に忘れてそうで、後世に語り継がれる名作タイプというよりその場で楽しむだけの印象。

こういう作品は映画館で1800円払って見るより、月9あたりで寝そべって気軽に見れる方がよかったかも。

原作はシリーズ化されており、本作の興行的成功で続編の期待も高まっているが、個人的には映画ではなく連続ドラマで続きが見たい。


監督:鈴木雅之
出演:木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世、泉澤祐希、濱田岳、前田敦子、勝地涼、生瀬勝久、笹野高史、石橋凌、渡部篤郎、菜々緒、松たか子
2019年  133分