僕の中では、令和始まって以来の不祥事だ。
ある公民館みたいな所で、少年野球のコーチ陣や母達が集まって飲んでいたのだが、
そこで僕は酔いすぎて、記憶がなくなるまでになってしまった。
僕は飲むと、記憶がなくなるほうではない。むしろ、覚えているほうなんだが、
その日は開放感や前日の寝不足からか、酔いが回って回って、円広志みたいになった。
そして、何をしでかしたかというと、実は書くのもイヤなのだが、
偉い人のズボンをお尻から破いたり、ある母にプロレス技をかけたりしたらしい。
らしいと言うのは、言われたら思い出すのが普通なのだが、今回は思い出せないのだ。
尋常じゃない酔い方である。
普通、子供の同級生の母親にプロレス技かけます?
自分でも信じられないほどだ。
僕はその失態を聞いて決めた。次回からは酒を飲まず、ジュースにしようと。
記憶内の酒は楽しいが、覚えていない酒は楽しくない。
明日、新年会から1週間ぶりに練習で皆、集まる。
ちょっと怖い。
でも僕はチームを愛していて、明日はまな板の鯉で行こうと思う。
どうさばかれようが、御意のまま受けようと思う。
数名のコーチは、大丈夫やでー!と慰めてくれたけど、
僕はチームを愛するがゆえ、きちんと許してもらうまで償いたい。
以前、僕は、こう書いた。
このチームの人たちに、顔にウンコを塗られても僕は許せる、と。
だから、僕はけなされようが、何をされようが大丈夫。
それが愛だ。
ここに愛はある。
だから明日、恐る恐るだけれど、堂々とチームに出向こうと思う。
恐る恐ると堂々は反対だけど、僕は今、そんな気持ちなんだ。
もう一度言う。
僕は最後まで、愛を貫こうと想っている。
たとえそれが片想いでも。
嵐山あおや