『訪ねてきた猫』 | 優勝

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天然と言われますが、人生楽しく、ちょっとアホでいい♪

昔、週刊SPA!てコラムを連載していましたー☆

とぼけたブログですが、よろしくお願いします♪

僕が中学3年の時である。『たま』という猫を飼っていた。独りっ子の僕は、たまを妹のようにかわいがった。


たまはオスだった。


両親は猫を飼うのに反対していたので、ある日、僕に内緒で、その猫を約2キロ離れた牧場に捨てに行った。


その牧場は、野良猫の会議場のような所で、猫たちで賑わっている場所だ。


とはいえ、あおやは激怒した。
そして、牧場へとあおやは走った。


何度探しても、たまは居なかった。僕はその周辺も探した。


向かいのホーム、路地裏の窓、そんなとこにいるはずもないのに。


そして2日後、僕は家からも牧場からも、また2キロ離れた位置にある維孝館中学校の前の家、


浦谷という友達の所で、バカ話をして遊んでいた。



~京都タワー隣の大将軍~
~ちょっと寂しいユッケ~
~その隣ビルのbar~
~吉祥院、石原交差点のスナックあんな~
~右京区梅津の鉄板焼ピカイチ~


猫に戻ろう。
その浦谷の家の2階で遊んでいる時、浦谷が1階から大声をあげた。


『猫入ってきよったー!』


僕は階段を降りようとすると、階段の中腹まで上がって来る猫がいた。


たまだった!


僕はすぐに、たまを抱きよせた。


すぐにたまを抱いて、僕は帰途についた。その帰り道、なぜか僕は鼻歌を歌っていた。


本気で忘れるくらいなら~泣けるほど~愛したりしない~牧場に取られるくらいなら~たまを抱いて~たまを壊した~い~♪


たまはそれを聴いて、僕の腕の中でニャ~♪と泣いた。



そして僕も泣いた。




嵐山あおや




両親は2度と、たまを捨てに行かなくなった。