最近、無料アプリでダウンロードした将棋ゲームで、暇を見つけては対局している。
コンピュータ相手でも、勝てば素直に嬉しいし、負ければ悔しい。
設定はレベル0、先手で、“待った”をかけまくっても、勝率は3割程度。
下手である。
将棋といえば、20代の頃、会社のKC先輩とよく指していたことを思い出す。
昼休み、4階の屋上に通じる階段に二人で向かい合って座っては、ウンウン唸りながら指していた。
勝率はこれも3割程度で、なかなか勝てない。
当時、本の発送は別の会社に外注しており、当社の地下の倉庫に事務所があった。
そこのYIさんは将棋のアマ4段の有段者で、KC先輩に勝ちたい一心で、事務所に入り浸っては指南していただいた。
紹介された将棋の戦法の本も買ったし、ビデオも買って勉強した。
しかしながら、将棋の定石がなかなか覚えきれず、一向に腕が上がらない。
YIさんとは何度指しても勝てない。飛車角落ちのハンデをもらっても勝てなかった。
ただ、1回だけ平手で勝ったことがあったが、今思うと、優しいYIさんはわざと負けてくれたのだと思う。
YIさんの実践指導、本とビデオの猛勉強もむなしく、その後もKC先輩にはあまり勝てなかった。
勝負に勝った時のKC先輩の「結構ですね~」という嬉しそうな声が今も蘇る。
そのうち、将棋の熱も冷め、対局の数も減っていった。
マイブームの将棋ゲームの前から、ケーブルテレビの将棋チャンネルは時々観ていた。
しかし、なぜ投了となったのか、解説があるまでその後の手筋がさっぱりわからず、やはり将棋には暗いようだ。
下手の横好き、そのものである。
(了)