■社長の独り言…第47回「病弱な子」(2021年1月11日) | ㈱日科技連出版社 社長、戸羽 節文 のブログ

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 ここ数年、出勤率ナンバーワンの私からは想像もつかないだろうが、子供の頃は病弱で医者にばかりかかっていた。

 すぐに風邪を引いては発熱した。

 

 病院に行けば、母親が必ず売店で「ビスコ」を買ってくれたが、子供心にそれが楽しみだった。

 文字通り、親の心子知らずである。

 

 幼稚園の年中の頃だったと思うが、扁桃腺の切除手術で入院した。

 全身麻酔で、煌々と光る手術台の複数の丸いライトを覚えている。

 麻酔のマスクを被されて2、3秒で意識が飛んだ。

 

 3、4日ほどの入院だったと思うが、毎晩母親が添い寝してくれた。

 夜、病院の中庭あたりから聞こえる猫の求愛の鳴き声が、妖怪のうめき声に聞こえて、とても恐ろしかった。

 

 退院前日の晩は父親が添い寝してくれた。

 その最後の晩だけ、おねしょした。

 翌朝、「よくがんばったね」と言ってくれた看護師のお姉さんの顔が恥ずかしくて見られず、下ばかり見ていた。

 

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 (了)