こんにちは。


先日、『菅原伝授手習鑑』を、昼の部および夜の部を通しで観てきました。


今回、通しで観れて、菅原伝授手習鑑の全体像がなんとなくつかめたような気がします。


今まで、菅原伝授手習鑑では、

「車引き」「寺子屋」、あと、演目名は忘れてしまいましたが、「賀の祝」の三兄弟の妻たちの踊り、など、いろいろとバラバラに観てて、その時々でキレイだなとか、様式美だな、とか感じていたけど、いまいちピンと来なかった。


でも、通して集中して観ることによって、

登場人物のキャラクターとか、ここがあれの伏線だったんだ、みたいな発見があって、

文脈のなかでつながった感があります。


ですので、これからは、他の演目でも、通しで上演されるときはなるべく通しで観ようと思いました。


文脈理解という意味で、超重要なのは、


昼の部スタートの

序幕 加茂堤

だと考えます!


加茂堤では、この物語の発端の事件が描かれているからです。


(米吉さんがお姫様ではなかったけど、皇子役もよかった。左近さんのお姫様、可愛いかったです。)


二幕目 筆法伝授


菅原道真=菅丞相の仁左衛門さん、ストイックで生真面目な品格ある存在感が素晴らしかった。


三幕目 道明寺

ちょっとウトウトしちゃって、、

姫がお母様に杖で折檻されるところは起きて観ました!

菅丞相と姫の別れの場面は良かったです。仁左衛門さん、ほんとうに上手いです。

道明寺、大阪にあるそうで、機会があれば行ってみたいです。


夜の部

四幕目 車引


五幕目 賀の祝

六幕目 寺子屋 寺入りよりいろは送りまで


車引きと寺子屋は、6月の音羽屋の襲名披露でも観たけど、繰り返しになっちゃいますが、通しで観ると、こういうことだったのね、とよくわかりました。


寺子屋の感想としては、とにかく、小太郎が可哀想すぎて、、、


菅丞相に忠義を尽くすために、菅丞相の息子・菅秀才の身代わりとして、松王丸がまだ7、8才の自分の息子・小太郎の首を切らせて、自らその切った首を検分するのです。OMG!


先月観た、「野田版 研ぎ辰の討たれ」では、

芝居中で主人公の辰次が、忠臣蔵を批判していました。主君のために浪人になって、まだ若いのにいろいろガマンして、仇討ちして、なんかあっけなかったよね、それでしまいには切腹して自害なんて、いやだよねー、と。


主人へ忠を示すために切腹、仇討ち、身代わりで首斬り、いずれも歌舞伎の主要エピソードなわけですが、この辰次のセリフを思い出しました。


とあるブロガーさんの記事で拝読して目からウロコだったのですが、「野田版研ぎ辰」は、歌舞伎のなかで歌舞伎を批判的に語るという意味で、メタな歌舞伎でもあり、やっぱり野田秀樹はすごすぎる!天才!とあらためて思います。


歌舞伎座で歌舞伎を観ている外国人のかたにも、どう思うかきいてみたいな、興味あります。やっぱり、クレイジー!WHY japanese people? ってかんじなのかな?


でも、こういう悲惨な展開を正当化しないといけないわけだから、仁左衛門さん演じる主君たる菅丞相の存在感が、動きは少ないけど、やはり超重要だなと納得しました。


午前11時に昼の部がスタートし、夜の部が終わって外に出たらすっかり夜!歌舞伎座で10時間近くお芝居の世界に浸るという得難い経験となりました。



お読みいただきありがとうございました。