早いもので、もうすぐ3月も終わり、気が付けば桜の季節になりつつあります。

 

退院後父は、大きく体調を崩すことなく、順調に回復し、調子の良い日は、携帯用の酸素ボンベを引っ張って、杖を突きながら、母と短い時間ですが、散歩ができるようになりました。認知症の方は、やはり波があり、ニコニコ笑っていたと思ったら、急に不機嫌になり怒り出したり、訳の分からないことを言い出したりと日々時間毎に変わりますが、強いて言えば穏やかな毎日です。

 

私の体調は、相変わらずで、偏頭痛、眩暈、膝の痛み、右眼の術後慢性疼痛等々と色々とありますが、できる限りで母を手伝いながらの毎日です。

 

春は、ようやく寒かった冬が終わり暖かくなる嬉しい季節でもありますが、別れの季節でもあります。1月に眼科の定期受診があったのですが、そこで、主治医の先生が、この3月で定年退職をされることをお聞きしました。大学病院という病院の性質上短期間で主治医が代わるところ、私の場合生まれた時からお世話になっていることもあり、五十数年の受診の間で主治医の先生が代わるのは、今回で2回目なのです。それだけ長く、一人一人の先生にお世話になっているわけですから、寂しさも今後の不安もひとしおです。

 

主治医の先生からは、「結局、右眼の痛みに関して何もしてあげられなかったね。眼の術後慢性疼痛について、研究が進みつつあることは確かなんだけど、まだまだ臨床で治療までには至っていないから…」と頭を下げられました。私としては、先天性白内障、網膜剥離、続発性緑内障、術後慢性疼痛と厄介な眼を丁寧に診察して、とりとめのない私の愚痴のような話を聞いていただけただけでも有難かったのですが、教授の先生といえども何時かは定年退職の時はくるのだから仕方はありません。「今後のことは、後任の先生にきちんと頼んでおくから、心配しなくてもいいよ」とおっしゃっていただき、私は、その言葉を信じることにしました。

 

次の眼科の受診は、5月、果たして次の主治医の先生はどんな先生とお会いできるのでしょうか。楽しみでもあり、不安でもあります。