ジュピブロ/Jupiter's Blog -37ページ目

ジュピブロ/Jupiter's Blog

日々のこと、自分のことなどを徒然なるままに書いていきます。

6人は寝る準備をする。うさぎは寝惚け眼で歯磨きをしている。まことは明日の授業で使うものをカバンに詰め込んでいた。「まこと、もっと綺麗に入れなよ」と美奈子が突っ込む。「だって入らないんだもん。美奈子さんは良いよね、パソコン一台で済むんだもん」「まあね、医者だから」「くう〜」まことは悔しそうにしながら、国語の教科書をぐいっと入れる。

そうしてるうちに、6人は布団に揃って入る。「おやすみなさい」亜美が電気を消す。まことはドキドキしていた。「いつせつなさん実行するんだろう?」せつなは「早くクインベリル寝ないかしらね…」と思う。うさぎはすでに、イビキをかいて寝ている。クインベリルも、ウトウトとしているうちに、うさぎと同じようにイビキをかき始める。せつなはそうっと布団を抜け出し、ガーネットオーブを取って戻ってくる。

せつなはクインベリルの頭のところにガーネットオーブをかざし、過去の世界を呼び出す。まだ、クインベリルが普通の王女だった頃の記憶をクインベリルの中に展開させる。クインベリルは少し苦しそうにしている。せつなはクインベリルの様子を見ながら、クインベリルをなんとか元の世界へ戻そうとする。

その時だった。クインベリルが目を覚ます。そして、目を見開き、せつなを見る。その目は赤黒く、普通の王女の時の眼差しではなく、悪の女王になってからの眼差しである。「…クインベリル…」せつなは驚きを隠せずにいた。「…元の世界、普通の王女だった頃に戻れないの…?」クインベリルは起き上がり、せつなを睨みつける。その眼差しは人間のものとは思えない、瞳孔が開ききっており、白目のところが真っ赤になっている。「…ふふふ…あたしを元の世界に戻そうとしたんだね…無茶なことして。そんなにあたしが邪魔?」「うさぎの銀水晶を狙って、わざとうさぎには優しくしているんでしょう?」「ふふふ…そんなことないよ」「本当は月の王女だったうさぎを憎んでいるんでしょう?」せつなはクインベリルの目を見て問いただす。

クインベリルは、せつなの首を掴む。せつなはクインベリルの手を離そうとする。「や、やめなさい…!」クインベリルはせつなを睨みつけながら、首を絞め始める。「…クインベリル…、私を…殺す気ね…」せつなは苦しそうにクインベリルを見る。クインベリルの目は、黒目のところが鈍い銅のような色になっている。「あたしを元の世界に送り戻そうとしたって、ムダだよ。もう、あたしに普通の女王だった頃の記憶はない。あるのは、悪の女王になってからの記憶だけ。何回もセーラー戦士と戦ってきて、あたしはいつも彼女たちを殺してきた…でも、お前とは戦ったことがなかった…ちょうど良い。今から殺してやる」クインベリルはせつなの首を一気に絞め上げる。「うっ…」せつなは涙目になる。その時だった。「クインベリル!手を離しな!あたしが相手をするよ!」まことがセーラージュピターに変身していた。クインベリルはまことを睨みつけ、クスクス笑う。「どいつもこいつもバカだな…あたしに殺されたいわけ?」「クインベリル…悪の女王にしかなれないんだね。あたしたちはクインベリルに何回も殺されてきた。今夜こそ、あたしがクインベリルを倒してみせる!」ジュピターはクインベリルの腕を掴み、せつなの首からクインベリルの手を離そうとする。クインベリルはクスクス笑いながら、ジュピターの腕を簡単に振り払い、せつなを苦しめ、弄ぶ。「ふふふ…苦しそうだね…?あたしを怒らせるからだよ。どうしたらあたしの機嫌を戻せると思う?」「……こんなに力が残っていたなんて…」せつなは苦しそうに言う。ジュピターは皆を起こしてしまうのを覚悟の上で、シュープリームサンダーを放とうとしていた。

クインベリルは何かを掴まれてる感覚を覚え、自分の右側を見る。うさぎが、相変わらずグーグーとイビキをかきながら、クインベリルのネグリジェの裾を掴んでいる。その様子を見て、クインベリルはうさぎの頭を優しく撫でる。せつなはその様子を黙って見ている。ジュピターは、複雑な思いを抱く。
「あたしがこの世界に、悪の女王のまま来たのは、別にセーラー戦士を苦しめる訳じゃない。あたしはもう戻れないから、戻れないなりにセーラー戦士と仲良くなって、その中で普通に暮らしたいと思ったから。それすら許されないわけ?それだったらあたしはここにいる全員を一瞬で殺してみせる」クインベリルがせつなとジュピターを睨みつけながら、ハッキリと言う。
「…クインベリル…」その声はうさぎである。「…!うさぎ…?起こしちゃった?」クインベリルはうさぎには普通に話し掛ける。「怒らないで…暴れないで…一緒に寝よう…」うさぎはまた眠りにつく。

「クインベリル…私たちと仲良くしてね…疑って、ごめんなさいね…」せつなはクインベリルに話し掛ける。クインベリルの眼差しは少し穏やかに戻っている。ジュピターはまことに戻り、2人のやり取りを見ている。クインベリルの目はやがて普通に戻り、2人を見てから言う。「もう寝よう」そして、3人は眠りにつく。

うさぎは、実はこの件を全て聞いていた。「クインベリル…やっぱり悪の女王なんだ…せつなさんの首を締めてる時の、クインベリルのオーラがやばかったもんな。しかも、クインベリルはどれほどの力を持っているの…!」その時だった。クインベリルがうさぎを抱きしめる。「本当は起きてたんでしょ?そのくらい分かるよ、うさぎ。あたしを誰だと思ってるの?」「…悪の女王」うさぎは答える。クインベリルはクスクス笑う。「まぁ良いや…月の王女さまには優しくしてあげるから。あたしの隣、怖い?」「ううん。寝よう」「うん」クインベリルはうさぎを優しく包み込み、眠りにつく。うさぎも、クインベリルに包み込まれながら、眠りにつく。

せつなとまことは、動悸を覚えながらも眠りにつく…「手強いわね…いつ本性を出すのかしら」せつなはそんなことを考えていた。
まことは、「シュープリームサンダー出さなくて良かった…みんな起こしちゃうもんな」と反省していた。