No. 2971 ホルムズ海峡には手を出すな
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Let’s Leave the Strait of Hormuz Alone
by Ron Paul ロン・ポール
トランプ大統領は、週末に行われたイランの故最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師の葬儀で、数千人ものイラン人が街頭で悲しみに暮れているのを見て「衝撃を受けた」と報じれられた。ハメネイ師は、2月に米国がイランに対して行った奇襲攻撃で米国によって暗殺された。
イランへの米国の攻撃は、それによってイラン政府は崩壊し、米国に友好的な政権に取って代わる容易な「楽勝」だとイスラエルのネタニヤフ首相と米国のネオコンがトランプに売り込んだものだった。
「イラン国民は彼を憎んでいたと思っていた」とトランプは、殺害されたイランの宗教指導者について語った。
イラン国民はワシントンに友好的な指導者を擁立するために立ち上がるどころか、社会はこれまで以上に結束を強め、愛国心を高めたようだ。これは驚くべきことではない。なぜなら、米国で同様の悲劇(暗殺事件、9.11同時多発テロなど)が起きた時も、我々社会はより一層団結したからだ。
サッカーで自分のゴールにボールを入れてしまうことを「オウンゴール」と言う。トランプ大統領が2月28日にイランを攻撃した際がまさにそれだった。実際には、一度の「オウンゴール」ではなく、一連の「オウンゴール」だった。この失態は米国史上最悪の外交政策の一つとして歴史に刻まれることになるだろう。
イラン国民は立ち上がって米国への支持を表明しなかった。イランの報復攻撃により、地域一帯の米軍基地は甚大な被害を受け、そのほとんどが復旧不可能となっている。数十億ドルに上る米軍装備が破壊または損傷を受けた。米国による保護が不可能であることが明らかになった今、地域諸国は事実上米国の保護国となるという決断を再考している。米国の軍事力は、突如として以前ほど強力には見えなくなった。
しかし、今回の米軍攻撃における最も破壊的な「オウンゴール」は、イランがホルムズ海峡の支配権を確立しようと決めたことかもしれない。昨年6月の米国とイスラエルによる攻撃の際でさえ、イランはホルムズ海峡の航行を妨げなかった。ホルムズ海峡は重要な貿易ルートであり、通行を妨げないことは誰にとっても最善の利益となる。
2月の攻撃と、それに伴うイランの強力な地域的対応により、イランは、一部から事実上の核兵器とも呼ばれるもの、すなわち海峡の支配権を掌握することになった。トランプ大統領は先月、イランとの間で覚書に署名した理由を説明する際、海峡の封鎖が米国経済に与えている損害や、合意がなければ事態がさらに悪化する可能性に言及した。米国経済にとって、海峡の開通は切実な必要だった。
しかし現在、イランとの和平に向けた進展は、ホルムズ海峡をイランの支配下に置いてはならない、またイランとオマーンによる同海峡の通行料制度の導入は認められないという、米国側の頑なな主張によって、依然として阻まれている。この地域ではすでに数回の小競り合いが発生しており、米国を再び戦争へと巻き込む恐れがある。
米国にとって、数千マイルも離れたホルムズ海峡に対する領有権主張を放棄し、トランプ大統領の過ちの結果を受け入れることが最善の利益となる。これまでの2度の戦争で失ったものを、さらなる戦争で取り戻すことはできない。イランに海峡の管理を任せ、国際貿易と商業を再開させよう。海峡には手を出さないでおこう!
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