Rael Maitreya
Nobby Raelian
訳
川が通勤路になる街/スイスの驚きの帰宅スタイル
スイスの都市ベルンとバーゼルでは、夏の通勤風景が、訪れた人々を思わず足止めするような形を取ることがあります。
電車やトラムに乗るのではなく、多くの人々がそのまま川に入り、流れに乗って仕事から家へ帰るのです。
それを可能にしているのは、何よりも川の水そのものです。これらの都市を流れる川は、一般的な都市河川とは比べものにならないほどきれいで、安全に泳ぐことができ、しかも大変な人気があります。
何十年にもわたる厳格な環境基準によって、汚染された水路になっていてもおかしくなかった川が、市民のための遊泳ルートへと変わりました。
やり方を知ってしまえば、手順は簡単です。
通勤者は衣服や靴、携帯電話、そのほかの持ち物を防水ドライバッグに詰め、しっかり密閉して、職場の近くから川へ入ります。
そして、あとは力を抜くだけです。流れが体を運び、街の中心をゆっくりと漂っていく間、冷たい水が夏の暑さを和らげてくれます。
やがて自分の住む地区に着くと、指定された川沿いの遊泳施設や更衣場所の近くで川から上がります。
体を拭き、服を着て、その日の続きを過ごします。
通勤は終わり、それと同時にひと泳ぎも済んだことになります。
ライン川が市の中心部をまっすぐ流れるバーゼルでは、これは見世物でも観光客向けの仕掛けでもありません。夏の日常生活の一部として、実際に定着しています。
世界の多くの人々が渋滞の車内や満員電車で汗を流している一方で、スイスの一部の働く人々は川に浮かびながら家路につき、それをまったく普通のこととして受け止めているのです。
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