2026年3月17日 (火)
トランプ大統領はイランとの戦争を止めることができるのか?

マーティン・ジェイ
2026年3月13日
Strategic Culture Foundation
トランプが始めた戦争は日を追うごとに益々大変な裏目にでている。
トランプが始めた戦争は、日を追うごとに益々深刻な事態に陥っている。アメリカ国民が目を覚まし、彼がいかに全てを滅茶苦茶にしてしまったかに気づくまで、彼に残された時間はほとんどない。
イラン戦争から抜け出すための、いわゆる「出口」をドナルド・トランプが必死に探しているのは多くの地域専門家にとって明らかだ。爆撃や攻撃すべき対象はほとんどないという彼の最近の発言と、側近連中の助言を非難して、戦争に対する非難の洗礼を受けようとする姿勢は、この地域について、トランプがほとんど理解しておらず、紛争について、さらに理解していないことを示唆している。
イラン政権でさえ、攻撃を継続する別計画を持っていることを考えれば、間もなく終結するという発言を知って衝撃を受けた。だが、トランプの介入をどれほど楽観的に捉えようと、アメリカとイスラエルは深刻な打撃を受け、その影響は今後数ヶ月、あるいは数年にわたって続くだろう。更に、この地域と、そこにおけるアメリカの覇権は、もはや以前のような状態には戻らないと主張する者もいるかもしれない。
アメリカがイランの軍事力に大きな打撃を与えたことは疑いようもない。しかし、トランプ大統領がなぜこの状況を終わらせたいのかは容易に理解できる。彼は数々の重大な誤算を経て、事態がどこに向かっているのか既に見抜いており、きっと後悔しているに違いない。その中でも最も大きな問題は、GCC諸国が離脱するか、少なくとも軍事面でも、他の面でも、アメリカへの支出と投資を削減する可能性が高いことだ。湾岸諸国のエリートたちは、ワシントンとの関係がいかに偽りか、そしてイランのロケット弾が自国民に降り注いだ時、アメリカが防衛に来なかったこと、そしてアメリカが販売した防衛システムがその時全く役に立たなかった点で、自国の軍事費がいかに無意味だったか気づいており、このアメリカにとっての損失は過小評価できない。現在、この地域では大きな怒りが渦巻いており、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦は、こぞってアメリカへの投資を引き揚げ、中国やロシアを地政学的同盟者として模索していると噂されている。これがトランプの世界的遺産になるだろう。彼の愚行がいかにして、最も古くから続く関係の一つを悪化させて、アラブ諸国をアメリカの敵国の手に委ねる結果になったか。
この地域からのメッセージは「イランは依然健在で、政権はかつてないほど強固になり、GCC諸国は屈服し、ホルムズ海峡は依然イラン支配下にある」というものだ。これをトランプにとってのささやかな勝利とでも言い表せるようなものに仕立て上げることは到底想像しがたい。
トランプの見立てでは、今後数週間で事態は更に悪化する可能性があり、今戦争を止められれば、惨状から何か救い出せるかもしれない。だが、ホルムズ海峡がイラン支配下に置かれ、ブレント原油価格が高騰すれば、中間選挙を控えるトランプが支持基盤の反発を乗り切れるとは考えにくい。ガソリン価格の高騰、核開発計画を急ピッチで進めるイラン新指導者の誕生や、弱体化したイスラエル。トランプの悪夢が全て同時に現実のものになったようだ。
しかし、イスラエルとGCC諸国への絶え間ない爆撃こそ、欧米諸国とトランプにとって致命的打撃で、本物のアキレス腱だ。いずれ湾岸アラブ諸国はイスラエルとアメリカに攻撃停止を求める圧力をかけるだろうが、そうなればアメリカによるイラン制裁緩和という大きな譲歩しかあり得ない。日が経つにつれ、ドバイからの外国人の脱出や破壊された石油施設の写真がソーシャルメディアに溢れかえる中、GCC諸国は存亡の機※に直面している。もし戦争に踏み切ったのがトランプの決断だったと信じるなら、この危機は完全にトランプの責任だ。最近、彼はイランがイスラエルを攻撃するという「予感」があったと述べた。おそらく今、彼はアメリカ経済を奈落の底に突き落とし、BRICS諸国に新たな活力を注入することで、自身の大統領職が歴代アメリカ大統領中の未曾有の大惨事として歴史に刻まれることになる予感を抱いているだろう。戦争が更に一週間続くことの重大さを考えれば、彼が世界の指導者たちに電話をかけ、停戦を促しているのは当然のことだ。イランにとって、計画した結果は良いことばかりだ。日を追うごとにトランプへの圧力が高まり、これほどの裏切り者で、合意の遵守を全く尊重しない人物に対処するには、これが唯一の方法だとイランは確信している。自分たちが相手にしているのは道徳観念が全くないギャングで、したがって少しも信用できず、いかなる合意も尊重しないだろうとイラン人は考えている。どのような合意が成立するにせよ、国際社会全体によって保証されなければならず、アメリカ大統領が失脚に向かって坂道を転がり落ちているとはいえ、EUとイギリスが最近非常に弱体化していることを考えれば、合意をまとめるのは困難だろう。
イランがホルムズ海峡を封鎖し、EU諸国の首根っこを掴んでいる今、EU諸国は安価な石油とガスが欲しいのなら、制裁を緩和することを検討せざるを得なくなるかもしれない。
新たな世界秩序が到来しつつあり、モディ首相が西側諸国と東側諸国を対立させた結果、ロシアがインドへの石油供給を再開することに同意はしたものの、今回割引なしになったことは、これから起こることのほんの一端に過ぎない。
ルールは変わりつつある。
トランプ大統領が西側諸国をこの新たな体制から救うためにできる唯一のことは、イランに対する制裁緩和に迅速に合意することだ。おそらく彼はそれをまとめ上げ、アメリカにとって素晴らしい石油取り引きの勝利として、自身のMAGA支持層に提示するだろう。
だが本当の問題は、この戦争をいかなる条件であれ終結させる力が彼に残されているかどうかだ。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/13/can-trump-even-stop-the-iran-war/
トランプ大統領はイランとの戦争を止めることができるのか?: マスコミに載らない海外記事