ヒズボラ・ハマスにフーシも…親イラン勢力「抵抗の枢軸」、報復攻撃に呼応の動き(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
ヒズボラ・ハマスにフーシも…親イラン勢力「抵抗の枢軸」、報復攻撃に呼応の動き
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【カイロ=溝田拓士、村上愛衣】米国とイスラエルによるイラン攻撃に対し、イエメンやイラクの親イラン勢力「抵抗の枢軸」が報復攻撃に呼応する動きを見せている。イランの報復攻撃を受ける湾岸諸国は猛反発しつつも、紛争拡大を危惧して軍事介入を自制している。
共闘呼びかけ
「イスラム教国に対する不当で残忍な犯罪行為だ」。イランの軍事支援を受けるイエメンの反政府勢力フーシは2月28日に声明を出した。中東の米軍施設を攻撃する構えで、戦火が拡大する恐れがある。
フーシは「イラン攻撃の目的はイスラエルの勢力拡大だ」とも主張し、イスラム教徒の間に根強く残る反米・反イスラエルの感情に訴えて各地の武装組織に共闘を呼びかけている。
(写真:読売新聞)
フーシは、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘では、同じ「抵抗の枢軸」のハマスを支援。イスラエルへのミサイル攻撃や、紅海を航行するイスラエル関係の商船、米海軍艦艇への攻撃を繰り返した。
イラクでも、親イランの強力な民兵組織カタイブ・ヒズボラが報復攻撃への加勢を表明した。28日には同国北部にある米軍施設近くで複数の爆発が起きた。
「抵抗の枢軸」としてイスラエル軍と戦ってきたハマスとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラも非難声明を出した。ただ、ハマスはイスラエル軍の苛烈なガザ攻撃で壊滅状態。ヒズボラも大打撃を受けており、大規模な軍事行動は難しいとみられる。
反撃の標的
イランの報復攻撃の目標は湾岸諸国にある米軍施設だ。米海軍第5艦隊司令部があるバーレーンでは28日、関連施設がミサイル攻撃を受けた。サウジアラビアでも首都リヤドなどが攻撃された。
2月28日、バーレーン・マナマで、ミサイル攻撃後に米海軍基地の方向から上がる煙=ロイター
湾岸諸国は防空体制を強化して迎撃しているが、被害は拡大している。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイでは、イランの無人機を撃墜した際の残骸が高級ホテルに衝突して火災が発生。クウェートでは空港で爆発があった。バーレーンの首都マナマの高層ビルが攻撃を受けて炎上する映像も報じられている。
湾岸諸国は一斉にイランを非難するが、反撃の動きは今のところ見せていない。国際金融都市で知られるUAEのドバイやアブダビなど、観光や外国企業の誘致で経済発展してきた各国は、中東地域のさらなる不安定化を危惧するためだ。国内には、同じイスラム教徒のイラン国民に対する同情論や、米国・イスラエルへの反感もある。
昨年6月のイスラエルとイランの「12日間戦争」で仲介役を担ったカタールは「エスカレーションの即時停止と、交渉に戻ることを求める」(外務省声明)と呼びかけている。

