ロシア政府が「誘拐」したとされたウクライナの子どもたちがドイツで発見される

<記事原文 寺島先生推薦>
Ukrainian children ‘kidnapped’ by Moscow found in Germany
この事実が明らかになったことで、ウクライナ側が唱えていた「神話」の間違いが証明された、と大量拉致容疑で告発されていたロシア当局者が発言
出典:RT 2024年4月20日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年4月29日



写真:ドイツ、ベルリンの旧テーゲル空港にある難民のための緊急宿泊施設。© Sebastian Gollnow / picture alliance via Getty Images


「ロシアが誘拐した」とされていた160人以上のウクライナ人の子どもたちが、ドイツに住んでいる事実が確認された、とドイツ連邦刑事庁(BKA)が認めた。

ウクライナ国家警察のイワン・ヴィゴフスキー長官は水曜日(4月17日)、この発見を歓迎し、今週初めの会合でBKAのホルガー・ムンク会長とこの問題について話し合った、と国営報道機関に語った。

ロシアの児童権利委員マリア・ルボワ=ベロワ氏によると、ロシア政府がウクライナの子どもたちを一斉に誘拐したというウクライナ側の主張は、被害者とされた子どもたちの一部がEU内で発見されたことで嘘であることが暴露された、とした。彼女は、モスクワとキエフの間の紛争のさなか、ウクライナから若者を誘拐したとして告発された当局者の一人である。

RTドイツ支局から説明を求められたBKAは、ウクライナ当局から「誘拐」の被害者であると指摘された子どもたちをBKAの職員が確認したと述べた。子どもたちの個人情報はドイツの記録と照合された。

ドイツ警察によると、この子どもたちの大半は両親や法的保護者に同伴され、難民としてドイツに入国していた、という。「不法入国」の疑いが残っている事例も少しある、と警察は声明を付け加えたが、さらなる詳細は明らかにしなかった。


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この報道を受けて、ルボワ=ベロワ氏は、ロシア政府が「これまでずっと国際社会に対して注意するよう促してきたのは、ウクライナがこれらの子どもたちに関する組織的な神話をつくりあげてきた、という点です。具体的には、ウクライナは、これらの子どもたちがロシアにより『強制送還』されたと主張してきたのです」と述べた。

昨年、国際刑事裁判所(ICC)は、ウクライナ紛争中の未成年者の不法国外追放と移送容疑に関する捜査の主要容疑者として、ルボワ=ベロワ氏をロシアのウラジーミル・プーチン大統領と並んで指名した。ロシア政府はこの主張を政治的動機によるものとして否定し、ウクライナ側は嘘をついており、実際は戦争の被害を受けた地域から民間人を避難させたにすぎなかった、と主張していた。

ルボワ=ベロワ氏は、ドイツでのこの件の発覚についての発言の中で、自身の役所は、ウクライナ側が拉致被害者としていた子どもたちが実際は自宅や他国で両親と一緒に暮らしている複数の事例を確認した、とし、これらの子どもたちは「家族から一度も引き離さたことはありません」と述べた。

同氏は、ウクライナの「世界規模の偽情報拡散工作」が最終的には中止され、真実が広まることに期待を表明した。