2024.04.17
イランの攻撃で打撃を受けたイスラエルでは好戦派が戦争のエスカレートを目論む
イランが4月13日に実行したイスラエルに対する攻撃ではドローンや様々なミサイルが使われ、イスラエル空軍のネバティム基地とラモン基地を含む目標にヒットしたと伝えられている。イスラエルや西側諸国では99%を戦闘機や防空システムで撃墜したと宣伝しているが、ネバティム基地のケースは衛星写真で確認された。その写真を見ると、ふたつの滑走路に命中、その精度は高いようだ。
約7機の極超音速ミサイルは勿論、大半の弾道ミサイルは目標に命中したとされている。アメリカが日本の車力分屯基地*やイスラエルのネゲブ砂漠に建設したAN/TPY-2 Xバンドレーダーはイランの攻撃に対して有効でなかった。さらにイスラエルがイランを攻撃した場合、次の反撃は今回より破壊力の強いものが重要施設に対して使われる可能性が高いだろう。アメリカ軍がイラクやシリアに建設した基地もターゲットになると見られている。
*青森県にある航空自衛隊基地
そこで、常識的に考えるとイスラエルは報復ゲームを止めるのだが、政府の内部にはトーラー(キリスト教の旧約聖書)を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化する集団がいる。正気ではない人びとによってイスラエルは動かされている。元CIA分析官のラリー・ジョンソンはイスラエルがイランの石油施設や軍事施設を攻撃しようとする可能性があるとしている。このまま報復合戦が終わると、イスラエルはイランに「判定負け」したように見えるが、それを受け入れられないということだ。
イスラエルは1973年10月6日にエジプト軍の奇数攻撃で始まった第4次中東戦争で窮地に陥り、8日にはゴルダ・メイア首相の執務室で開かれた会議で核ミサイルの発射準備をするということで合意している。その第一目標はエジプトとシリアの軍事司令部だった。
ソ連の情報機関は早い段階でイスラエルが核弾頭を使う準備をしていることに気づき、その情報はエジプトの参謀長に伝えられ、9日の朝にはアメリカ政府へもイスラエルが核兵器を使う準備をしていると警告している。
その後、アメリカは物資をイスラエルへ空輸してイスラエル軍の反撃を支援した。ヘンリー・キッシンジャーがエジプトのアンワール・サダト大統領に行った説明によると、核戦争へとエスカレートすることを防ぐためだったという。
その一方、ソ連のアレクセイ・コスイギン首相は16日にエジプトへ飛んで停戦するように説得、22日にはキッシンジャーがイスラエルから内諾を得るのだが、イスラエルはエジプトへの攻撃をやめなかった。アメリカの足下を見透かしての強攻策だった。
そこで、ソ連はアメリカに対し、イスラエルが停戦の合意を守らないならば、適切な対応策を講じると警告。イスラエル軍の侵攻を阻止するため、ソ連軍を派遣する意志を表明したのだと解釈されている。キッシンジャーはイスラエルに停戦を強く求めた。(Seymour M. Hersh, “The Samson Option”, Random House, 1991)
今回もロシアや中国が強く出ない限り、西側の有力メディアを利用して人びとを操るアメリカやイスラエルのカルト的な好戦派を止めることはできないかもしれない。
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疑問視されるイスラエルの防衛力 イランの攻撃はほんの小手試し
イスラエルは、13日深夜のイランによる攻撃を同盟国の米英仏ヨルダンの助けがなければ撃退することはできなかった。
ウォルト・ストリート・ジャーナル紙が報じた。
そうした一方でイランは、イスラエルに対して「わずかな数のミサイル」を飛ばすことで、イスラエル及び同盟国の防衛作戦能力に関する貴重なデータをまんまとせしめた。
米国のシンクタンク「民主主義防衛財団(the Foundation for Defense of Democracies)」のジョナサン・シャンザー研究担当上級副代表は西側のメディアに対して、「イランはミサイル防衛システムをテストしていた」との見方を表している。
イスラエル側は攻撃に対する、さらなる措置について検討中としているものの、イランはイスラエルの声明の前にイスラエルが報復した場合、それに対する反応は4月13日に行った攻撃の2倍も厳しいものになると強調している。
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イランが発射した極超音速ミサイルはアイアン・ドーム・イスラエルの防空システムで迎撃不可能
#イラン は防空部隊に対応できない新型ミサイルを #イスラエル に発射している。
レバノンの軍事戦略専門家、ハミヤ氏がスプートニクの取材で語った。 イランは数百機の無人機「シャヘド」と極超音速巡航ミサイル「#ファタハ2」をイスラエルに向けて発射したが、イスラエルの #アイアン・ドーム は後者に対応できない。
また、イスラエルはイラン、レバノン、シリア、イラク、イエメンなど複数の方面からの攻撃にさらされており、これに対応することは困難とのこと。 イラン国軍にあたるイラン革命防衛隊の航空宇宙軍は2023年11月、極超音速滑空体を搭載した新型極超音速巡航ミサイル「ファタハ2」を公開した。この新型ミサイルにはラムジェット・エンジンが搭載されており、公式の発表によると、ミサイルの最大速度はマッハ15で、射程距離は1400キロ(ロシアの極超音速ミサイル「キンジャール」は最大マッハ10)。
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