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恒大集団・許家印会長の“超バブリーな私生活” 世界中に一族の大豪邸、200億円金塊、女性ダンサーへの寵愛も明るみに
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恒大集団・許家印会長の醜聞が次々と明るみに出るようになった(Getty Images)
9月下旬、恒大集団の許家印会長が拘束されたと伝わると、中国マスコミは次々と彼の醜聞を報じ始めた。不動産大手会長のあまりにバブリーな私生活に中国人民は怒りを通り越して、唖然としているようだ。
2023年6月中間期の決算書、マスコミ報道(10/19、網易科技)などによれば、恒大集団の発行済み株式総数の59.78%は、許家印会長が100%出資するBVI(租税回避地に登記されたオフショア企業)が所有しており、5.99%は離婚(“偽装離婚”疑惑も報じられている)した丁玉梅氏が100%出資する会社の完全子会社が所有している。
2009年の上場以来、恒大集団は累積で733億8600万元(1兆5044億円相当、1元=20.5円で計算、以下同様)の配当を支払っているが、これらの配当金はタックスヘイブンに登記された企業などに対して支払われる。
出資比率から計算すると、最終的に2人の懐には税金のかからない500億元(1兆250億円)を超える資金が転がり込んだことになる。
更に話を複雑にしていることがある。網易清流工作室の調査によれば、香港において許家印会長は、自身が出資し経営に関与する企業を7社、丁玉梅氏は3社、長男は2社それぞれ所有している。一族はこうした企業を通じて、恒大集団と不適切な関連取引をしていた可能性を否定できない。だとすれば、マンションの売買代金や金融関連会社が顧客から預かった出資金などを違法に手にしていた可能性がある。
米ロスアンゼルスのビバリーヒルズとハリウッドが交差する当たりに次男名義の豪邸がある。敷地面積は1293平米で、5つのリビングルーム、10か所の浴室、7台の駐車スペースがある車庫、プール、画廊、映画鑑賞ルーム、サウナ、バーカウンターのある地下室、フィットネスルームなどがある大豪邸だ。
許家印会長名義では、ロンドン市中心部に2億1000万ポンド(380億1000万円、1ポンド=181円で計算)の6階建て大御殿がある。15年前に建てられたこの物件は、部屋の入り口には純金製のシャンデリアが吊るされている。水晶製の照明器具にグランドピアノが置かれ、壁には名画が幾つも飾られている。階段の手すりには翡翠がはめ込まれており、2階の窓枠は金製で、欧州様式の宮殿のような造りとなっている。
米国、イギリスのほかにも、カナダ、オーストラリアなどで親族名義の豪邸が多数あるようだ。
ダンスチームの“特殊接待”疑惑も
もちろん、国内にも多くの豪邸があるが、捜査当局はその一つから2トンにも及ぶ金塊を発見した。10月17日次点の金価格から計算すると9.42億元(193億円)に相当する(10月18日付、天眼査)。
中国を代表する不動産会社の会長が超高級物件を多数所有していること自体、公私混同がひどく疑われる。
女性関係も注目を集めている。広州には6階建て、8000平米の宮殿のようなマンションに、ロンドンの豪邸を模した造りの豪邸があるが、そこにはある愛人を住まわせていると報じられている。 恒大集団傘下には200名を超える容姿端麗な女性から構成されるダンスチーム「恒大民族歌舞団」がある。許家印会長はそのグループを束ねる女性を深く寵愛しているという。だが、問題はその非道徳的なふるまいに留まらない。
土地売却に関して権限を持つ地方政府の幹部や、大手金融機関の幹部、そのほか、金儲けに役立ちそうな人物との接待において、このダンスチームが様々な形で関与したことが疑われている。彼女たちの華麗なショーを見せた後、“特殊接待”で人脈を絡めとる手口は昭和バブル期の下品な営業を彷彿させる。
一つ一つを立件するのは難しいだろうが、もし、こうした経営の細部まで捜査の手が及ぶとすれば、大規模な汚職事件にもつながりかねない。
業界を代表する民営企業のトップ、中国を代表する事業家が、社会主義国として全くふさわしくない行動をしていたことの意味するところは大きい。
中国の民営企業といっても、華為技術(ファーウェイ)の創業者である任正非会長のように極めて健全で、起業家精神を宿す模範的な経営者も数多く存在するのは確かだ。
しかし、一方で、許家印会長のように、無限に私腹を肥やすことだけを目的としているような経営者も存在する。
民営企業への締め付けで経済の活力が奪われることを心配するよりも、手段を選ばない非道徳的な経営者を根絶させることの方が、社会主義国「中国」にとってはずっと重要なことである。
経済の自由化、市場化は中国に高成長をもたらしたが、同時に人民には許しがたい不正や不公平、不平等をもたらした点についても、しっかりと認識すべきであろう。
とはいえ、習近平政権が今後、社会全般に対してさらに監督管理を強化するのであれば、中国国内に蓄積された大量のブラックに近いグレーな資金の海外流出は続くことになる。
不動産業界への手放しの支援は望めそうもない。汚職、腐敗の発生しやすいインフラ投資の拙速な拡大についても慎重にならざるを得ないだろう。その点が投資家にとっては気になるところだ。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」も発信中。
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