田中宇の国際ニュース解説
【2020年6月24日】
コロナ危機後、米国側は不健全なQE量的緩和を急拡大し、大恐慌が続く経済の実体と、QEでバブル膨張させられる金融相場との歪曲的な乖離も急拡大した。
中国は、これまで躊躇していた米国との経済金融のデカップルde-couplingを進める気になり、米国と経済協調して発展する従来の国家戦略を離れ、米国覇権を崩壊に追い込んで世界を多極化して中国の影響圏を強化する策を重視し始めた。
中共の金融担当の現職の高官が初めてドルと米金融覇権の崩壊の予測を明確に公言した今回の郭樹清の発言は、このような中国の転換を踏まえたものだ。