「食べ物は食物合成機で生産されるようになります---ラエル」
http://ameblo.jp/junzom/entry-12274468006.html
-----------
「近い将来、魚は海でなく、陸でとれるようになる」──シリコンバレー発の漁業革命
「近い将来、魚は海でなく、陸でとれるようになる」──シリコンバレー発の漁業革命
フィンレス・フーズ共同創業者のブライアン・ワイアワス(左)とマイク・セルデンは、マサチューセッツ大学アマースト校時代からの友人だ。
食とテクノロジーを融合した「フードテック」は、今シリコンバレーで最も勢いのある領域の一つだ。中でも、サンフランシスコ近郊のエメリービルに拠点を構える2016年創業のスタートアップ「Finless Foods(フィンレス・フーズ)」は、魚の細胞を培養した人工肉「クリーンミート」を開発し、注目されている。彼らの狙いとは何か。そして未来の食はどうなるのか。9月はじめ、本社ラボを訪ね、共同創業者兼CEOのマイク・セルデンに話を聞いた。
──まず、どのような問題意識があって魚肉のスタートアップを立ち上げられたのでしょうか?
クリーンミートにはいろんな可能性があって、人によって問題意識はさまざまです。
僕の場合はおもに2つあって、一つは環境問題、もう一つは動物福祉の観点です。
環境問題について言うと、現在の漁業は、水産資源をほとんど獲り尽くしてしまいました。第二次大戦後に日本で発展した商業漁業は、いまや世界中へと広がりました。商業漁業が導入された海域では、2年以内にほぼすべての水産資源が消滅します。このままだと、海から完全に魚がいなくなるのは時間の問題です。
動物福祉については、動物を殺すのと殺さないのとでは、どちらの方がよいでしょうか。もし選べるなら、大半の人は殺さない方を選ぶと思います。われわれはその選択肢を消費者に与えたいのです。
──牛や豚などの家畜を殺すのを「残酷だ」と感じる消費者がいるのは理解できますが、魚を殺すことをためらう人は少ないのでは?
たしかに牛などと違って、魚は無表情なので感情移入するのが難しい。でも多くの魚にも「感情」があり、仲間と複雑な意思疎通をしていることが、さまざまな研究で明らかになっています。たとえばロブスターは、色や形、パターンなどを区別できるという報告もあります。
──人々が魚を食べるのをやめればよいのでしょうか?
それはあくまで個人による問題解決であって、おそらくうまくいかないと思います。われわれの解決法はサプライチェーン(供給システム)を変えること。つまり、海にいる魚を食べる理由そのものをなくすことです。
たとえば、みんながヴィーガン(絶対菜食主義者)になれば、さきほど指摘した環境問題や動物福祉の問題はいっきに解決します。でも残念ながらヴィーガニズムの運動は広がっているとは言えません。道徳的な運動が社会を変えるのはとても難しいのです。
一方でこんな例を考えてみましょう。かつて欧米の国々はクジラを獲って、その脂分をランプの灯油として使っていました。ところが石油や電気などの代替エネルギーが開発されると、クジラ漁はいっきに衰退していきました。鯨油に対する需要そのものがなくなったからです。
このようにサプライチェーンが変わることで、社会は大きく変わる。そしてサプライチェーンを変えられるのは、道徳的な運動ではなく、新しいテクノロジーなのです。
──ではフィンレス・フーズの取り組みについて教えてください。
われわれは現在、クロマグロのクリーンミート(細胞由来の肉)を開発しています。現在市場で売られているマグロとまったく同等の品質のものを、同じ価格帯か、より安い値段で近い将来、提供したいと思っています。
なぜクロマグロなのかというと、高品質で値段の高い魚として認知されているからです。高級魚のクリーンミートを提供することで、まずは消費者にわれわれの取り組みについて知ってもらいたいと考えています。いずれはサケやティラピアなど一般的な魚も手掛ける予定です。
将来は刺身やフィレの形に
──どのような形で販売する予定でしょうか?
われわれが現在作っているのは、すり身やネギトロのようなペースト状の商品になります。将来的には、刺身やフィレなど形のしっかりした商品も開発する予定です。
このペースト状の商品を、まずはレストランで展開していきます。
レストランだと、お客は気軽に新しい料理にトライしやすいし、ほかの魚とも味を比較できるからです。またプロの料理人となら、おいしい調理法をいろいろ開発できると思います。
われわれはヴィーガンやベジタリアンの人だけを対象にした商品を作るつもりはありません。普通の人にとっての普通の食品にしたいと思っています。
──今後ビジネスを展開していくうえで最大の障害は何でしょうか?
コストです。すでに魚のクリーンミートを開発する技術はあります。実際、われわれは昨年資金集めをして、試食用にプロトタイプの魚肉をたくさん作りました。
でも、まだ値段が非常に高い。昨年9月に最初のプロトタイプを作った時点では、クリーンミート1ポンド(約450グラム)あたり1万9000ドル(約215万円)もかかりました。今はその3分の1の6000ドルほどに下がりましたが、もっとコスト削減の努力を続けなくてはいけません。
──クリーンミートの魚を消費者は受け入れるでしょうか?
われわれのやっていること、そしてクリーンミートの技術についてきちんと知ってもらえさえすれば、消費者に必ず受け入れられると信じています。われわれはバイオテック企業のように見られることが多いですが、あくまで食品会社です。またわれわれ自身は金儲けのためではなく、世界の重要な問題を解決するために、この仕事に取り組んでいるのです。
──2030年ごろ、人々の食卓はどういうふうに変化していると思いますか?
その頃までには、動物ベースの大規模畜産業は大幅に縮小し、都市の中で食肉や魚を生産するようになっているでしょう。肉や魚は、地方にある巨大農場や遠くの海ではなく、バイオリアクター(培養装置)の中で作れるようになるのです。
環境破壊を食い止めて、生き物への虐待をやめる。そして人々は、安全でヘルシーで新鮮な「肉」を毎日楽しめるようになる。そんな未来を1日でも早く実現したいですね。
.
増谷 康
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181101-00023643-forbes-bus_all
