医療ジャーナリスト宇山恵子ブログ

人工甘味料は腸内細菌に毒性を持つ

 

低カロリーで健康志向の人工甘味料ですが、腸内細菌叢に対して、悪影響を及ぼす可能性があるようです。

 

これはイスラエルのネゲブ・ベン=グリオン大学と、シンガポールのナンヤン(南陽)工科大学の研究によるもので、2018年9月25日の『Molecules』で発表されました。

 

検証された人工甘味料の種類は、アスパルテーム、スクラロース、サッカリン、ネオテーム、アドバンテーム、アセルファムカリウムの6種類で、これらの人工甘味料を含むスポーツドリンク10種類についても行われました。

 

その結果、わずかな量のこれらの人工甘味料やそれを含むスポーツドリンクを摂取することによって、腸内細菌(腸内フローラ)に悪影響を及ぼすことが明らかになりました。

 

人工甘味料の毒性に関しては、以前から糖代謝異常、体重増加、土壌や地下水に対する環境汚染物質となる可能性についても様々な研究で指摘されています。

 

低カロリーで健康志向の人工甘味料ですが、その甘さには健康リスクと環境汚染リスクが伴っている可能性があるようです。

 

Molecules 2018, 23(10), 2454; https://doi.org/10.3390/molecules23102454