威嚇し続けてきた米国。威嚇された方が武器の開発に熱心でアメリカものより良いものができるのは自然なこと。自衛隊のパトリオットミサイルが北朝鮮のミサイルに対してすら使い物にならないことはもう分かっていること。イエメンでそのことが下記のように証明されています。
アメリカとしては、ミサイル売却に成功すればそれで良い。それが使い物になるかどうかは買い手が判断して買ったことだから。日本国民の税金は「使い物にならない物」に使われるのです。気休めの代金としてはべらぼうに高価。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
米国の覇権に赤信号、ロシア製最新鋭ミサイルの威力
これこそが米国らしさと言うべきなのだろうか。
ロシアが開発を続けてきた最新鋭ミサイルシステム「S400」が7月末、初めてロシア以外の国に引き渡されて、米政府が過剰とも思える反応をしている。
同システムを導入した国は、どの国であろうとも制裁を課すと脅したほどである。
■ パトリオットより性能は格段に上
ロシア製であるだけに、ドナルド・トランプ政権が過敏に反応するのも分からなくはない。米政府の「許すまじ」という強いトーンの背後からは、単に敵対的な姿勢だけではない複雑な国家関係が浮上してきている。
背景を説明させていただく。
S400と呼ばれる最新鋭ミサイルシステムは地対空ミサイルで、ロシアが1990年代後半から開発していたものだ。「S300」の改良型で、2004年に迎撃実験に成功している。
S400は米国の迎撃ミサイルであるパトリオットのロシア版と捉えられているが、性能はS400の方が格段に上であると評価されている。
別名「トリウームフ(大勝利)」と呼ばれており、6つの目標に対して同時に対応できる「多目標同時交戦能力」を持つだけでなく、3種類のミサイルを運用できるばかりか、射程距離もパトリオットの2倍以上と言われているからだ。
ウラジーミル・プーチン大統領にしてみると、世界ナンバーワンを誇れる迎撃ミサイルなのである。
今年5月にモスクワの赤の広場で行われた軍事パレードでもS400を登場させている。ロシアはすでにS400の改良型である「S500」の開発にも着手していると言われる。
それだけに米政府としては、S400が世界に数多く売却されることに黙っていられないわけである。
■ 中国に配備され、深まる米国の懸念
まずS400に最初に触手を伸ばしたのは中国だった。
ロシアのイタルタス通信は今年7月26日、中国に最初の配備分を供給したと伝えた。実はロシアの国営武器輸出企業が中国にS400を売却する契約を交わしたのは2015年4月のことだった。ロシア側の生産の遅延などで納期が大幅に遅れたのだ。
米国にしてみると、ついに来るべき日が来たことになり、心中穏やかではない。
というのも、S400はミサイルだけでなく、高性能レーダーシステムを含む一連の関連装備も中国に渡ったからだ。
S400の射程圏内には台湾全域が入り、韓国の駐留米軍の動きも監視が可能になる。
S400の導入に前向きなのは中国だけではない。NATO(北大西洋条約機構)の同盟国であるトルコは7月25日、ロシアとS400の供与で正式に合意したと発表した。
現在トルコだけでなく、インドやカタールも前向きに導入を検討している。
こうしたことから、米国務省欧州・ユーラシア担当のウッス・ミッチェル次官補は6月、トルコに対して「S400を購入した場合には『敵対者に対する制裁措置法(CAATSA)』を発動することになるだろう」と警告した。
■ 各国に踏み絵負ますトランプ大統領
さらに8月23日には国務省のヘザー・ナウアート報道官が述べている。
「トルコを含めたNATO諸国がS400を導入することは米政策に反するものです。S400はNATO諸国のシステムと相互運用できないため、世界中の同盟国と関係国が導入することに反対します」
トランプ政権はS400というミサイルシステムを踏み絵にして、他国が米国にどれだけ忠誠を誓えるかを見極めようというわけだ。
国務省はシステムの互換性がないことを口にするが、米国の同盟国や関係国がロシア側に引き入れられてしまうことの脅威が言葉に表れている。
それに対し、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は強気の姿勢を崩していない。
.
トルコで拘束している米国牧師のアンドリュー・ブランソン氏を解放しないことも含め、トルコショックが発生しても米国になびいてこない。
「我々は経済制裁には屈しない。牧師に関する問題では譲歩しないし、(S400導入によって)米国はNATOの同盟国を失う可能性があることを忘れるべきではない」
こうした反米の動きは、トランプ政権に対する政治的な反駁だけでなく、軍事的な意味合いもある。
■ インドと中国が同じミサイルを撃ち合う?
インドの軍事関係者は以前、米パトリオットがイエメンから発射されたミサイルを撃ち落せずに地上に落下した動画を観て、ロシアのS400を購入することを決めたとも述べた。
インタファックス通信は4月、インドがロシアとS400の導入で今年中に契約を交わすと伝えている。
ドミトリー・シュガエフ連邦軍事技術協力庁長官は「今年末までに契約が交わされれば、2020年までの納入は可能」と述べており、インドもS400に頼ることになりそうだ。
インドがS400を購入する理由は、中国が中印国境付近で大規模な軍事演習をしており、防空網を強化するためだ。
S400システムは巡行ミサイルだけでなく、航空機、中距離を含む弾道ミサイルを破壊できるため、インドにとっては大きな魅力だ。
中国がすでにS400を導入し、インドも同システムを導入すれば、ロシア製の武器で両国が撃ち合うという構図になる。
さらにカタールやイラクもS400の導入を検討しており、1つのミサイルシステムをめぐって国際関係が複雑化してきている。
カタールは2017年6月以来、サウジアラビアを含む湾岸4か国と国交断絶をしており、国防強化が課題になっている。そのためロシアと関係強化を図ってS400導入に傾いたのだ。
■ サウジアラビアよ、お前もか
つけ加えると、米国の同盟国であるサウジアラビアまでもがS400獲得に興味をもっているというのだ。
カタールはサウジアラビアなどから経済封鎖されているが、トルコとイランが支援に動いている。
つまり中東諸国の間で今、S400導入をめぐってロシア対米国という対立軸がはっきりし始めているということだ。
トランプ大統領は7月にヘルシンキでプーチン大統領と米ロ首脳会談をおこない、米ロ関係の好転を自慢してみせたが、本質的な両国関係は両首脳が笑顔を見せるほど良くはない。
米国によるイランやロシアへの制裁を含めたトランプ外交により、多くの国で米国離れが起き、米ロが新たに世界を自分たちの色で染め始めたといっては言い過ぎだろうか。
.
堀田 佳男
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180831-00053951-jbpressz-eurp&p=1

