大槻義彦の叫び、カラ騒ぎ

科学に限らず何でも叫ぶぞ
 

重力波観測のために2000人動員
 2017/1/9(月) 午前 4:21

2000人ですよ!一つの物理現象観測のため2000人の科学者がかかわったのです。

 

論文を発表しようにも2 000人もの参加者を書くスペースがありません。今年有力なノーベル賞候補ですが、まさか2000人に与えることはできません(実際は3人まで)。

 

  これを聞いただけで今回の重力波観測がとてつもないプ ロジェクトだったことが分かります。やり方、原理はいたって簡単です。重力が変化すれば普通の物体、たとえば延べ棒の長さが変わりますからこの変化を測定したのです。


  鉄骨の棒でも水平に置く場合と地面に垂直に立てた場合とでは重力の影響が違いますから長さがごくわずか異なります。同じように重力波(重力の振動波)の場合もその振動に応じて伸び縮みします。今回、その伸び縮みを観測したのです。


  しかしこの伸び縮はとてつもなく小さいものです。長い長い棒を重力波の来る方向と、それと垂直な長い長い棒を設置します。このときの棒の長さの変化は、もし棒の長さが地球と太陽の長さならやっと原子の大きさぐらいの変化ですから大変です。(原子の大きさをものさしで測ることなどできませんよ!)


  このものさしの代わりに使ったのは特別なレーザー光線です。しかしこのようなテクニックはどこでも、だれでも思いつくもので、別にめあたらしいものではありません。
もちろん日本でもすでに結果が出る寸前でした。


  それがどうしてアメリカのグループが一番乗りか。それは冒頭で述べた2000人というマンパワーです。すでに今年の秋のノーベル物理学賞の候補があがってきています。


 特別のことがないかぎり、今年の秋はこの重力波が受賞するでしょう。いまやノーベル賞はアタマ、努力、運だけではなくマンパワーの時代です。

http://blogs.yahoo.co.jp/otsuki1936/32971910.html