デンマーク:エイズの完治を目指す画期的な治療法が臨床段階に
(Early signs for HIV cure are 'promising' as Danish scientists begin test on humans:
デンマークの研究グループが、エイズウイルス(HIV)の新しい治療法の臨床試験を行っています。 この治療法は、HIV がヒトのDNA細胞の中に形成する病原巣のようなものから HIV を流し出して細胞の表面に浮かび上がらせるという画期的なものです。 病原巣から追い出された HIV は、人体の免疫系やワクチンによって狩り立てられ、追い詰められ、涙ながらに命乞いをしながら破壊されてゆきます。
HIV を病原巣から追い出すのに用いられるのは、 ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬というガンの治療薬です。 デンマークの研究グループが用いているのは、その中でもパノビノスタットと呼ばれる強力なタイプのものです。
この治療法は、ヒトの皮膚細胞を用いた生体外実験では有効でした。 人体で同様の効果があるかを確認するために、臨床試験が行われます。
デンマークの臨床試験では15人のHIV患者が被験者となっています。 これまでの経過は有望で、研究者は、この治療法で HIV を病原巣から追い出すことには自信を持っていますが、HIV を認識し、破壊するのがあくまでも人体の免疫系である(この治療法自体は HIV を破壊しない)ため、最終的には個々の患者の免疫力の強さと感度が問題となると述べています。
既存のエイズの薬でも、副作用もあまり生じず、ほぼ通常の生活を送ることができますが、薬を飲むのを止めると HIV の病原巣が活性化し、ウイルスが増殖を始めて、2週間以内にエイズの症状が再発します。
デンマークのものと同様の治療法が英国でも研究されていますが、こちらは未だ臨床段階に至っていません。
『エイズの完治を目指す画期的な治療法が臨床段階に』
http://kenkounews.rotala-wallichii.com/hiv_novel_cure_hdac-inhibitor/
[最新健康ニュース]
ラエルサイエンス
http://ja.raelianews.org/news.php
弥勒菩薩ラエル
:「科学が私たちの宗教です。
Science is our religion」
ラエルサイエンス5月1日英語版配信分)