3回戦の組み合わせ抽選、明訓vs巨人学園が決定したところまで書いていました。

次は今勝ったばかりの光高校。クジをひくのはもちろん若菜だ。既に明訓も青田も対戦相手が決定している。それ以外の相手ならどこと当たっても勝てる、自信を持ってひいた。
「光高校。大会10日目、第3試合B」
対戦相手は青葉城に決まった。詳しいことはわからないが、打てないことはないだろうという自信があった。

その頃ダントツ(三郎丸監督)はインタビューを受けていた。アナウンサーが
「監督、3回戦の相手は青葉城高校に決まったそうです」
と言ってきた。青葉城、どんなチームだったか?まあ後から竹馬に聞いてみようと思った。カメラに対しては
「次の試合も選手達が力を発揮してくれると期待しています」
と答えておいた。
そこへ若菜が帰ってきた。
「監督、10日目第3試合B、青葉城高校とです」
と報告する。
「うん、アナウンサーから聞いたよ」
いいクジを引いたな、とは言わなかった。明訓や青田を倒して優勝するのが目標だ。大会10日目なら新太郎(荒木)の連投は避けられるからである。

一方、組み合わせ抽選は続いていた。これまで引いた10校がぶつかり合う形になったので、これからくじを引く高校同士が戦うことになる。

続いて富士北高校がクジをひき、富士北と北海大三の勝者が「大会11日目第1試合B」となった。さらに延岡大付がクジをひき、延岡大付と西海の勝者が「大会10日目第2試合A」となった。以下、群馬二高がクジをひき、群馬二と新居浜電気の勝者が「大会11日目第2試合B」となった。順光高校がクジをひき、順光と紀伊田辺の勝者が「大会11日目第1試合A」となった。三笠山商がクジをひき、三笠山商と熊本学院の勝者が「大会10日目第2試合B」となった。そして西武学園と瀬田実の勝者が「大会11日目第2試合A」となった。

結果を整理すると

大会10日目
国東商ー紫義塾
延岡大付と西海の勝者ー三笠山商と熊本学院の勝者
青葉城ー光
青田ー兼六学園

大会11日目
順光と紀伊田辺の勝者ー富士北と北海大三の勝者
西武学園と瀬田実の勝者ー群馬二と新居浜電気の勝者
花巻ー六甲山
明訓ー巨人学園

である。

そしてその後の試合はこのようなものになった。

富士北vs北海大三は、選抜準優勝の北海大三が強さを発揮。9−2と圧倒した。
第1試合の流れが1日を支配するという。光、北海大三の圧勝に西海が続いた。九州対決は西海打線爆発で圧倒。12−5で西海の勝利だった。
第4試合では1回戦でロングリリーフをみせ勝利の立役者となった中村投手がこの日も奮闘。8−3で群馬二が制した。

翌日は3試合日である。第1試合は追いすがる順光に紀伊田辺が逃げきった。3−2であった。
第2試合は三笠山商が7回に逆転すると継投でかわし6−5での勝利。
第3試合は終盤の猛打で西武学園が逆転。8−6で瀬田実を倒した。これにより3回戦の組み合わせは

大会10日目

国東商(大分)ー紫義塾(京都)
西海(長崎)ー三笠山商(奈良)
青葉城(宮城)ー光(西東京)
青田(千葉)ー兼六学園(石川)

大会11日目
紀伊田辺(和歌山)ー北海大三(南北海道)
西武学園(埼玉)ー群馬二(群馬)
花巻(岩手)ー六甲山(兵庫)
明訓(神奈川)ー巨人学園(東東京)


それでは、3回戦について見ていこう。

国東商vs紫義塾については、本来の姿を隠している紫義塾とはいえ、バットの芯でボールの芯をとらえることには長けている。この日は鹿馬がホームランを打つなど打線が爆発。先斗ら投手陣も好投し10−2と圧勝。準々決勝進出1番乗りを決めた。
「くじ運とかフロックと言われようがいい。山田を倒すという目標を達成するまではな」
マスコミ向けではない近藤の本心だった。

第1試合の空気がその日を支配することはよくある。第2試合は西海打線が三笠山商を粉砕。8−4で勝利した。

さて、青葉城vs光は次回である。