大甲子園8日目第1試合、光vs阿波北、後半の攻防について書いていきます。


6回表の光は3番大二郎(浪花)からの好打順。ただ阿波北のエース山口は痛み止めが効いたようだ。5番キヨシ(中畑)に内野安打を打たれたとはいえ、無失点で切り抜けた。


6回裏の阿波北は3番からの攻撃。新太郎(荒木)はヒット2本を打たれたが無失点で切り抜けた。


7回表の光は7番ドカ(福田)から。打ち取った打球はピッチャー山口へのゴロだったが、足の踏ん張りが効かず転倒。内野安打となった。

痛み止めで誤魔化せる状態ではなくなったことを知らせた当たりだった。

それでも8番ライパチ、9番竹馬を打ち取ったのはさすが山口といった感じだったが、1番若菜のレフト前ヒットで1,2塁となる。

2番スグル(南)はフォアボール。満塁となった。

3番大二郎の打球はセンターオーバー。二塁打となり走者一掃、12−2となった。

4番新太郎は雑なバッティングでセカンドゴロ。チェンジとなった。


7回裏の阿波北は8番から。センター前ヒットで出塁する。

ダントツは7回の打席と今ヒットを打たれたストレートを見て新太郎が点差を考えているな、と思った。どこかで締めないと、とも思った。

9番にはタイミングを外すようなピッチングでショートゴロ。しかし小賢しいタイミングの外し方をしたので打球はボテボテとなり、ダブルプレーをとれなかった。2塁でアウトをとったのはショート若菜の好判断があったからだ。

同じようなビッチングで1番打者をサードフライに打ち取る。ツーアウトとなった。

しかし2番打者にセンター前ヒット。TV観戦していた明訓の里中が「阿波北高校に打たれているな」と感想を持ったのはこの打球だった。

そして3番白須にストレートをとらえられた。スリーランホームランとなり12−5となった。

締めないと、とは思っていた。ただホームランでの失点、そして打たれた時の新太郎の態度に頭に来た。

「新太郎!」

ここから先は左で投げさせることにした。

マウンドに大二郎や若菜が集まり何か言っているのは見えた。

左にスイッチした新太郎だが、ヒットを打たれてしまう。思わずカーッとなったが、北見校長が頭の上にカチワリを置いてくれた。頭を冷やせということらしい。

新太郎にはこのカーッが逆に良かったようで、力のピッチングで5番をキャッチャーフライにとりチェンジとなった。


ベンチに戻ってきた選手達に

「いいか、次の相手が見ているんだ。隙を見せるな。勝ちきるんだ」

ダントツは激った。北見校長のカチワリのおかげか落ち着きもある。この回の先頭、5番のキヨシに

「いいか山口は足への不安から簡単にストライクを取りにくるはずだ。そこを狙え」

と指示を出した。


阿波北と山口投手には悪夢のような8回表が始まった。まずキヨシがレフト前ヒットで出塁する。

6番ボクトツ(田村)もセカンドオーバーのライト前ヒットで1,2塁となる。

7番ドカのライト前ヒットで満塁。

8番ライパチ(井上)はセカンドゴロ。1塁はアウトとなるもキヨシがホームインし13−5となった。

9番竹馬はフォアボール。満塁となった。

1番若菜の打球はあわやホームランかと思わせる打球でレフトオーバー。走者一掃の二塁打となり16−5だ。

2番スグルはセンターフライ。ツーアウトとなった。

3番大二郎の打球はレフトスタンドに飛び込むホームラン。18−5となった。

4番新太郎はライト前ヒット。まだまだ攻撃は続く。

5番キヨシの打球は左中間を突破。新太郎が一気にホームインし19−5。

6番ボクトツはライト前ヒット。キヨシがホームインし20−5。

7番ドカのライトフライでチェンジとなった。

さすがの阿波北も焦燥の色が見えた。


8回裏の阿波北は新太郎の本気のピッチングもあり三者凡退。試合は最終回に突入した。


9回表も光は攻撃の手を緩めない。8番ライパチがライト前ヒットで出塁する。

9番竹馬のセカンドゴロは進塁打となった。

1番若菜はサード強襲のヒット。1,3塁となった。

ここで若菜を走らせ2,3塁としてから2番スグルがヒッティング。ライパチと若菜がホームイン。22−5となった。

3番大二郎の大飛球はセンターフライ。ツーアウトとなった。

4番新太郎はファーストゴロ。チェンジである。


9回裏の阿波北も三者凡退。しかも最後のバッターは苦投の山口だった。


以上が、光vs阿波北戦です。次回は3回戦の組み合わせ抽選について書いてみましょう。