花巻東の佐々木麟太郎選手がスタンフォード大学に留学するということが話題となり、とやかく言われている。私にとればマイナスの発言をする人の気がしれない(それが嫉妬からきているのならば理解できる)のだが、とやかく言われているのだからなんか書いてみようと思った次第である。
スタンフォード大学のイメージといえば、かつてTBSのTV番組『東大王』で活躍した鈴木光さんが「スタンフォードが認めた才媛」と呼ばれていたことがまず頭に出てくる。そういうこともあり、ひじょうに頭脳のイメージがある。だから最初はびっくりした。
ただ、『報知高校野球』でアメリカに留学している選手の記事を読んでいるだけに、スタンフォードに驚くだけであって、それもひとつの選択だと思った。
夏の甲子園で佐々木選手は、当初の期待ほどの活躍をしたとはいえない。故障もあったとはいえ、守備や走塁ではマイナスのアピールになった感もあった。ならばより高い評価がされる方を選ぶのは当たり前だろう。なぜ経済では当たり前のことがスポーツでは批判されるのかわからない。
これにより日本のアマチュアのトップ選手が留学からメジャー入りするコースを選ぶことを、日本のプロ野球の空洞化に繋がると危惧する声もあるが、野球ばかりやってきただけの選手が簡単に留学に踏み切れるとは思わない。何より言葉のカベがある。定番コースにはなり得ないと思う。
むしろここは言葉の問題などありながら留学を選んだ佐々木選手の勇気や、もちろんそれを支える学力を評価すべきだろう。つまり、野球バカではないのだ。
どこかの老害司会者が、佐々木選手がスタンフォードに行くことについて「何をしたいのかわからない」とアンポンタンな発言をしていたが、目的は野球と学業なのは見てわかるじゃないか。老害司会者は、大学野球をしている選手がみんな野球しかしていないと思っているのか?
大学でも文武両道の選手は沢山いる。それに、多くの選手が引退後、別の道に進むのだ。野球バカでは生きてはいけない。
そういうこともあり、私は佐々木麟太郎選手をひじょうに応援したくなっているのが事実である。ぜひスタンフォードからメジャーへの道を歩んでもらいたい。けどスタンフォードから別の道に進んでも評価したいと思う。
もし日本の野球する戻ってくる時がきたら、それまでに田澤ルールを撤廃し、温かく迎えてほしいと思っている。