さて、冬場書いている駅伝シリーズ、箱根駅伝の2回目は3区からです。


3区、まず順位をあげたのが城西のキムタイ。2.0km付近で4位に浮上し、後に14.8km付近で3位に。留学生が3区を走るのは城西だけ。このジャンプアップは選手起用の妙であるとともに、キムタイが3区でいいという選手層の証明でもあります。

そして何より3区は青山学院太田vs駒澤佐藤になりますよね。7.6km付近で太田が追いついてからは素晴らしい攻防。並走、牽制。太田が前に出れば佐藤も抜き返す。何度もそんな鍔迫り合いがあって、18.26km付近で太田がサングラスを投げ捨てロングスパート。激闘を制しました。


ここでちょっと脱線。レース中に何度も

「箱根にあわせてきた太田」

という意味のアナウンスがありました。色々思う人もいるでしょうが、私はアリだと思いますね。

世代最強ランナーでもある佐藤は箱根はもちろん、トラックをはじめ出雲や全日本も走っています。ピークをどこにもってくるかは難しい部分もあります。

一方で、自分から箱根に絞っているのならば、ピークを箱根にあわせるように調整することができます。このような爆発力も出る可能性もあるでしょう。

とはいえ、それが出来るには己の実力はもちろん、出雲や全日本を回避できるだけの選手層の厚さ、それが許される信頼関係が必要なんですけどね。


話を戻しましょう。藤沢のポイント等前半で快走したのが國學院の青木、茅ケ崎までで3人を抜いた日大の安原、5人を抜いた帝京の柴戸、3人を抜いた国士舘の生駒、4人を抜いた神奈川の宇津野と、ジャンプアップしたチームが多かったんですよね。どうしても青木vs佐藤という攻防があったから。あまりクローズアップされなかった(順位が下位ということもあり、生駒と宇津野は触れられてもいない)わけですが、このあたりは見逃せないな、と思いましたね。

もちろん、ジャンプアップしたチームが沢山あったということは、大きく順位を落としたチームがあるということですが。


平塚での順位は青山学院、4秒で駒澤、続いて城西、日大、東洋。個人では日本人歴代最高の太田以下、佐藤、キムタイ、安藤、青木。上位が個人成績も上位ですから、下位チームとの差が大きくなってきますよね。

ただ下位でも17位争いが秒差なしで東農大、立教、中央が襷リレーと、見逃せない攻防があります。


4区は雨中の戦い。寒さとの戦いともなりました。

この中でどんどん差をつけた青山学院の佐藤。駒澤との往路の勝負をつけた感がありました。(個人的には、青山学院は5区に若林がいるのでよほどのことがない限りは往路優勝できると思った)

逆に面白かったのが3.6km付近から始まった東洋松山と國學院辻原の4位争い。見応えがあります。

中央学院黒岩の親子の給水、ああいうこともできるんですね。これは驚きでした。そして黒岩はチーム順位を3つ上げる快走。

また途中、国士舘、山梨学院、立教の15位争いも面白かったですね。

中央は湯浅だから順位を上げるとは思っていましたが、5人抜きは立派ですね。


小田原では青山学院、駒澤、城西、東洋、國學院の順。個人では佐藤、松山、湯浅、辻原、城西の山中の順。湯浅を除けばチーム順位のいいチームが個人の記録もいいので、必然的に上位と下位の差が広がる形になりましたね。


5区、最初に気になったのが、バイクカメラが創価の吉田のマンマークに入ったこと。吉田がそれだけ注目のランナーだということですが、機動性が魅力のバイクカメラがマンマークというのには驚きました。

さらにいえば、吉田が東海から編入していること。気になったので調べてみました。そしたら推測記事があったのですが、その通りなら東海に問題ありだなあ。

そして前評判からも映像が増えたのが3号車。城西の山本です。こうして見ると注目のランナーにクローズアップした番組構成となっていますね。

記録が期待される彼らへの最大の敵が雨からくる寒さでしょう。トラブルのないことを祈ります。

小涌園前の定点カメラで14位から9位に大きくジャンプアップしたのが大東の菊地。この後バイクも菊地につきました。やっぱりバイクカメラはこのように動いてこそのバイクカメラですよね。

さらに菊地は8位に浮上。「山の大東」復活ですね。


さて、今回はここまでにしたいと思います。以降次回です。