長戸 ライブの開催は決定。そして『フリル通りのくますけ』を書くとんぱくだった。
千佳 影の設定まで作り込んでいましたね。
豚白 そして書き始めた。長さとしてはいつもの14ページで設定。だから影の設定は全てカット。過去の誕生日ネタ作品同様、くますけ達が会話する所から始めた。
編注 くますけはこの物語の主人公。くまのぬいぐるみ。
豚白 そしてデロリアン故障とか、ファンがわかる最近のネタをぶち込んでいった。
長戸 そこは今の話も゙使うのか。
豚白 そして影の設定と、これまでのキャラの性格にあわせてストーリーを展開させるのだが、弱ったことが起きた。
千佳 弱ったこと?
豚白 具体的にいうと、カンちゃんの扱いなんだよ。影の設定+性格だと、カンちゃんが演りたいポストがあるけどそれをやられたらみんなが嫌がるから、マークが横槍を入れてカンちゃんの就任を阻止し、みんなでNo.2に祀り上げるというストーリーだったんだ。
編注 カンちゃんはカンガルーのぬいぐるみ。頭はいいけど運動神経が欠落している
編注 マークは大きなくまのぬいぐるみ。阪神ファンの陽気なおっさんキャラ
長戸 異常にブラックで深いな。
豚白 でもこの展開だと長くなる上に、やっぱりブラック過ぎる。という事で設定変更したんだ。
千佳 どんな感じです。
豚白 そのポストをカンちゃんがやりたいという話はバッサリカットして、最初からマークがそのポストを希望したことにした。そしてカンちゃんは長所を活かすべくみんなからNo.2を頼まれた、ということにした。
千佳 長所を見る話にしたんですね。
豚白 豚白同時に、カンちゃんに扱いには以後注意が必要、って思ったね。
長戸 影の設定怖いな。
豚白 マークの扱いも変わった。マークメインのページのやり取り、最初の案だと長くなりそうだったからこれも改変。
千佳 長さも重要ですからね。
豚白 こんなことを繰り返していたので、これまで以上に制作には疲れた。そして数日後推敲した。
長戸 何故推敲まで時間を置いたんだ?
豚白 自分の癖を理解してだよ。見直しはすぐやると駄目なタイプなんでね。
千佳 やってすぐは今がベストと思ってしまうタイプですか。
豚白 今回の推敲は手前がかかった。何しろ大きく作り変えたページがいくつかある。前後との整合性をとる必要があった。
長戸 整合性の為にキャラ改変したら本末顛倒だからな。
豚白 逆に、作り変えたことによってキャラの性格からこう言う、なんてのもあった。ここではマークに注意が必要だった。
千佳 悪戦苦闘しています。
豚白 その分作成が遅れに遅れた。8月中に原稿送るつもりが9月半ばになっていた。
長戸 文が遅れると絵は大変だな(笑)
豚白 原稿を寿さんに送って数日後、寿さんから絵コンテが送られてきた。
千佳 絵コンテとはいえ、仕事早いです。
豚白 絵コンテを見て文を読んでみると悪戦苦闘していた頃とは全く違う印象の作品になっていた。
長戸 どういうことだ?
豚白 理由は2つあった。1つは悪戦苦闘の結果ゴツゴツした表現になっていたものが修正されていたこと。
千佳 語尾とかの変更ですか。
豚白 そういうこと。もう1つはおそらく読んで伝わることが悪戦苦闘した結果変わっていたことだね。
千佳 というと?
豚白 スタートのカンちゃんの扱いを変えたことによって、チームワークが生まれていた。だから比較的チームワークのいい話になった。
長戸 寿さんはその印象でイラストを描いた、か。
豚白 マークメインのページを変えたことによって、マークがより阪神ファンのおっさんらしくなった(笑)
長戸 なんだそりゃ。
豚白 ここまでくると原稿の全体のイメージも゙揺るぎなくなってくる。ちょっとした修正を入れて送り返した。
千佳 絵が入ったからの修正も゙あるんですね。
豚白 後は漢字の表現だね。キャラによって精神年齢が違うからね。
豚白 半月ほどしてから完成版が送られてきた。
長戸 コンビ完全復活だな。
豚白 いやあ、マークメインのページの改変は大成功だったね。
千佳 それはよかったです。
豚白 『フリル通りのくますけ』の内容についてはこの配信ライブの終了後にアップしたいと思っています。
長戸 まずは水野あおいさんの配信ライブからです。