さて、7月27日に出てきた話だが、次年度以降夏の甲子園を昼間に休憩時間を挟んだ2部制にするという話が出ている。おそらくその方向で話を纏めようということでの情報提供だろうから、半ば「そうなります」と言っていいだろう。個人的には、おおむね賛成なのだが、「おおむね」の理由も含め、少し書いてみたいと思う。


単純に考えると、第2試合と第3試合の間に休憩時間を挟むということだろう。現行では


  8:00~ 第1試合開始

10:30~ 第2試合開始

13:00~ 第3試合開始

15:30~ 第4試合開始


という予定になっているが、仮に第3試合の時間帯を休憩にあてると


  8:00~ 第1試合開始

10:30~ 第2試合開始

(休憩時間)

15:30~ 第3試合開始

18:00~ 第4試合開始


となる。第4試合は確実にナイターということになる。


1番暑い時間帯を避けることで選手や応援団、観客の負担を減らすのが狙いという面は賛成である。ただ、今からいくつか議論されるべきであろう疑問点を書き連ねていきたい。


新聞等の記事では、ナイターを行うことの是非が云々されている。高校野球においてナイターとなった試合は珍しくない。自然光が全く利用できない「完全ナイター」というべき試合も毎年のようにある。私も98回大会の常総学院vs履正社や101回大会の八戸学院光星vs海星という観戦歴がある。

これらは前の試合が長引く等の理由がありナイターになった。また、いずれの試合も試合開始時は日没前だったり薄暮だったりと、自然光の影響の下試合が始まっている。18時開始であればスタートから「完全ナイター」ではないが、いうなればプロ野球のナイターの始まる時間である。仮に18時開始で2時間で終われば20時終了となるが、遅くなっては道義上云々という話だ。


私は、道義上の問題が全くないとは言わないが、この問題は簡単にクリアできると思っている。というのは103回大会の高川学園―小松大谷が19時10分開始、21時40分終了だったが、この時

「道義上問題だ」

という主張を翌日の報道で見た記憶がない。健康上の配慮は必要だろうが、この21時40分に比する時間までは前例としてOKと見るべきだろう。

OKと言いながら、これでも問題がないわけではない。仮に22時までとし、以降は継続試合とした場合、選手達はどうにか0時までに宿舎に戻れるだろうが、応援団の問題がある。応援団には女子生徒も多い。こちらがむしろ問題と思うのだが。(一般の観客は自己責任で願います)


今回しれっと“22時以降継続試合”と書いたが、体調管理等の観点から、どこかにデッドラインは必要で、それは22時と提案したい。


とまあ、第3試合、第4試合が長引いた時の話ばかりしたが、第1試合、第2試合が長引く可能性もある。それについて今度は書いてみたい。


今年の富山大会の決勝は乱打戦となった。12-11というスコアもだが、今回問題とするのは試合時間の長さだ。3時間26分という時間がかかった。富山大会は乱打戦だが、タイブレークの熱戦などで3時間超もありえる。

この3時間26分の試合のパターンを第1試合に入れるとこうなる。


  8:00~ 第1試合開始

12:00~ 第2試合開始


つまり、本来回避したい時間帯に第2試合を行うことになる。これでは意味がない。であるから「2試合やって休憩を挟んで2試合」というのは、基本型だろうが実際は「時間で区切る」ことも必要だということになる。また、「時間で区切る」要素は「天候」によって意味のない場合もある。これらを踏まえて以下の様に私案を作成してみた。


  7:30~ 第1試合開始

10:00~ 第2試合開始(予定)

『熱中症警戒アラート発令時等は、第2試合が長引いた場合13時で試合を中断、継続試合とし、休憩後再開する』

15:00~ 第3試合開始(第2試合が前述の理由で継続試合となった場合、この時刻より再開する)

17:30~ 第4試合開始(予定)

『全ての試合が長引き夜間の試合となる場合は、新たなイニングに入るのは22時までとし、それでも決着しない場合は継続試合とする』


さて、私案についての説明や、さらに言及したい事は長くなったので以降次回である。