前回の続きの前に、最近アクセス数が増えています。ありがとうございます。ただ、読まれている記事のNo.1が『光と影の高校野球 20 ありがちな不祥事』。2018年にアップした内容で、当時はリアルタイムだった高川学園の不祥事について書いてあるもの。試しに“高川学園 野球部 不祥事”でググったら2番目に出てきた。という訳で、なんだか複雑な気持ちでいます。

さて、前回の続きに戻ります。降雨コールドゲームについて理解出来ない発言をした人間2人に対する反論、2人目。原晋青山学院大学陸上部監督。
あ、先に断っておくと、私は駅伝に対する青山学院大学の考え、取り組みは素晴らしいと思いますよ。ただ、今回の件は許せないだけ。

(ここから文章表現が変わります)

あなたも指導者なら、当然ミーティングをやりますよね。競技前に指示をしますよね。雨天時のコールドゲームについては当然知っているし、失念している選手にもこういう天気ならば、降雨コールドゲームを頭においておくよう、必ず指示は出る。
元々ルールで決まっている事だから、何ら問題はない。それをルールから逸脱する事を配慮する方が、絶対におかしい事。教育上やってはならない事と私は思いますがね。
駅伝だってそうでしょ。1人がトラブルがあって途中棄権になったら、その前に走った選手の記録は参考記録にしかならない。区間賞をとっていてもフイになる。それを教育上良くないとは言わないよね。
野球は試合が成立するイニング数を経れば、それは公式記録として残りますが何か?
ウダウダ言うんならば、高校野球に茶々やくんではなく、駅伝でどうやったら交通事故を防げるかを考えたら。高校でも社会人でも、交通事故で途中棄権が去年はあったよね。

うーん、橋下徹に吐いた毒に比べれば甘くなったなあ(笑)

さて、バカ2人はさておき、本題に入ろう。大阪桐蔭vs東海大菅生の降雨コールドゲームについてである。

映像を見ていないのではっきり言えないが、1989年春の西条vs県岐阜商を彷彿させるような試合だったという。という事は、まともにゴロも転がらない訳だから・・・運営サイドの気持ちはわからないでもないが、やはりもっと前に中断すべきだった。それは思う。それでノーゲームになったら、それはそれである。
後ろの日程がつかえているし、1試合でもやっておきたい、は理由にすべきではない。
ただ、成立試合の要件をクリアしているし、今後も天候の回復が見込まれない以上、降雨コールドゲームは当然の結果である。五月蝿い連中も降雨コールドゲームなんて毎年どこででもある(甲子園では珍しいだけの話である)のだから、通常から問題提起すべきだろう。

ただ、地方大会(特に夏)では、コールドゲームを回避する為に特殊な対応をする時がある。それが顕著に見られたのが2009年の夏だった。中国地方と北陸が梅雨明けを特定していない様に、梅雨明けが遅く、地方大会終盤でも雨の日が多かった。
いくつかの大会では「3年生には最後の夏。降雨コールドゲームはしのびない」と長時間の中断をする試合が見られた。宮崎大会ではそこから大逆転という事もあった。
私が何らかの事を言えるのは富山大会である。2009年夏の富山大会でもそれはあった。準々決勝の南砺福野vs桜井戦。南砺福野のリードで迎えた8回にゲリラ豪雨となり試合が中断した。
当時球場にいた審判の方から聞いたが
「3年生にとれば最後の試合。9回までやらせてあげたい」
という事で、4時間以上の中断を経て9回まで試合を行った。その日、次の試合の予定がなかったのも理由だろう。
こういう配慮も、出来る所はやっている。

ただ、こういった事は経費のかかる甲子園では難しいだろう。やはり降雨コールドゲームというのは存在せざるを得ないと思っている。103回の歴史でも8回目という珍しさは、逆に言えばそのような事態にならない様に努力してきた証でもある。今後も努力をして、出来るだけ降雨コールドゲームが発生しないようにお願いしたい。
その上で、今回可哀想だとか教育上良くないとか言っているような輩は、地方大会とか秋季大会といった場には感心のない連中なので、もっと毅然とした態度であってもらいたいと思う。

さて、ある程度の文章量にもなったし、区切りの問題があるので以降次回である。次回はサスペンデッドゲームについて話した上に、休養日や大会日程について話したいと思う。