内容は前回の続きである。

13日に発表があったものとしては、開会式の縮小があった。これは当然だろう。32校がそろえば確かに絵にはなる。絵にはなるが、密という話で言えば入場前と退場後により問題がある。前述の通り、今回は試合前にそれぞれのタイミングでの甲子園入りという事でいいと思うので、これでいい。
個人的には開会式として外してもらいたくないものは、国旗、大会旗の掲揚と選手宣誓である。そして国旗掲揚では、国歌の独唱を必ずしてもらいたい。飛沫がどうこうという輩もいるだろうが、選手宣誓にしても、国歌独唱にしても、1人が他者と距離を置いてマイクに向かうことに問題はないと思うのだが。
なにより、このコロナ禍が始まって、いろんな行事が中止、縮小されていく中で、ある程度の規模を持った場で、国歌が流され、歌われるという場が極端に減った。東日本大震災の後、選抜高校野球大会を行って、開会式をテレビで見た時に、私は
「選抜が行われてよかった」
と思った2大シーンが国歌独唱と選手宣誓だった。それをもう1回体験したい。勝手な思いではある。

さて、歌といえばまだこれがあった。入場行進曲である。『パプリカ』も悪い曲ではないが、私はこういうご時世だからこそ、大会歌の『今ありて』を大事にしてもらいたかった。将来
「新型コロナウイルスの世界的流行という中でも、なんとか大会を行いたいという思いがあったからいまも選抜高校野球大会が行われている」

つまりは

「いろんな『今』があり、積み重ねてきたから『今』がある」

という意味からも、『今ありて』であってほしかった。

「今ありて時代も連なりはじめる」

のだから。

 

この点だけが、13日の決定で不満です。