数日前の話。
久しぶりに『戦火のサラエボ100年史』を捲った。
捲っていくと見落としていた箇所が見つかった。
これはウクライナ問題にも共通するのだが、
陸続きの国は人の往来が比較的に簡単。
だからそこは異民族の共同体のような社会になる。
となると歴史的背景や民族によって教育も変わり、
それが後に民族的な対立を生み落とすのだろうし、
50年、100年という時間の流れだけではなく、
その時の歴史的な深さも大きく影響すると思う。
この辺は私たちのように島国で暮らす民族には、
理解の能力を超えた部分もあるのでは。
本書で遡れば1914年の「サラエボ事件」、
1389年の「コソボポリエの戦い」、
更に395年の「東西ローマ帝国の分裂」
などの記述が見られる。
これらの事柄が欧州で行われたならば、
その影響は様々な国に及ぶ。
これが大陸国家の悲劇かもしれない。
それだけに安易に善悪を決めるべきでは。
今回の紛争は「ウクライナを一方的に侵攻したロシア」
という構図で当初は語られていたが、
実情は異なっていたのが後に判明した。
ウクライナ紛争も10年、20年の歳月を経て、
その実態が明らかになるのでは。
それまで覚えていればの話だが。
因みに同書の栞として現地で撮影した写真をトリミングし、
それを栞として使っている。
場所はホテルの直ぐ近くで
廃墟となったホテルと思われる。
因みに本書の著者は梅原季哉氏なのだが、
奇遇にも『ポーランドに殉じた禅僧 梅田良忠』の
著者でもあると気が付いた。
今年で劣化ウラン弾を知って20年を迎える。
在福岡米国領事館に書簡を送って、
「劣化ウランと健康被害」について問い合わせているが、
未だに返事を頂戴できないままである。
そんな折に起こった不運にして不幸な事故。
今、欧州で暮らす人々は何を想う。