BlueNoteに行ってきました。個人的に国内三本指と思う屈指の人気ピアニスト、塩谷哲さんの公演です。
今回はギター、べース、ドラム、パーカッションという編成のご自身のバンド「塩谷哲 with SALT BAND」の復活ライブということでしたが、今回はあくまでも再結成活動第一段で新曲は今から作られるということ。演目は全て15年以上前のアルバムからの選曲でした。しかし古さがまるでないのは、常にシーンに迎合しない曲作りをされているということなんだろうかと思いました。 躍動感と疾走感の溢れる演奏の連続に大興奮。
というかこの日はマジで凄かった。とりあえず演奏が凄まじかったのですが、この日は三日間の公演のラストステージということでアンコールも三曲という豪華な演目、何よりこれまた国内最高峰のピアニスト小曽根真さんの飛び入り連弾というとんでもないサプライズまであり、大興奮のまま公演は終わりました。
しかも最後にまだ更なる幸運がありました。
なんとドラムをやる身として実は一番のお目当てだった不世出のスーパードラマー山木秀夫さんとお話することができたのです。
山木さんはJazzフュ―ジョンのみならずPopsでも引っ張りだこの超売れっ子。Pe`zの航さんの師匠でもあります。
公演終了後にメンバーのサイン会があって、思い切ってご挨拶して「山木さんに憧れてドラムをやっています。深町純さんとご一緒にやられてた"Keep"の頃からファンです」と言ったら「あなたいくつなの!?」と突っ込まれましたが(※20年以上前のアルバム)、それで懐かしくなられたのか、当時のことなどを話してくださいました。
山木さんのお話は演奏技術や演奏時の精神論などドラムのことにも及び、大変短い時間でしたが夢のような邂逅となりました。
「緊張が伝わってきたよ。ガチガチになってたじゃん(笑)」
と連れ二人に言われましたがそりゃそうです。少年野球の選手がイチローに会うようなもんなんだから。
ちょっと遅い四月の2012年BlueNote初めでした。一晩経ってもまだまだ余韻が残っています。 余韻を一晩持ち越させるような凄い公演に立ち会えるなんてこの上なく幸せなことではないでしょうか。
大復活のSuper Salt Band、来年の新譜も楽しみです。
人物
(1)塩谷哲
45歳。東京芸大中退。2013年にデビュー20周年を迎える。
14歳の時に作曲してヤマハジュニアオリジナルコンサートで披露した「海溝 A Deep」があまりにも有名。なんと久石譲にまで編曲されている。
そういえば2010年の紅白歌合戦に絢香の伴奏で出演していた。
(2)山木秀夫
60歳。個人的にはどう考えても日本人で最高のドラマー。別格すぎる。
長い時代に渡ってあまりにも多くの音源に参加しまくっているため代表作を決めるのが難しい。とりあえず思い出深い曲としてSalyuの♪nameがぱっと思いついた。
(3)小曽根真
51歳バークリー音楽院ジャズ作・編曲科主席卒。23歳の若さでカーネギー・ホールにてソロリサイタルを開いた。日本ジャズピアニスト界の重鎮。