仏蘭西歌謡曲
Chanson Populaire en France

フランス国旗と「Chanson Populaire」の文字
 
2026年2月24日号

 

2026年2月20日付 SNEPシングル&アルバムチャート

※SNEP:Syndicat national de l'édition phonographique(フランス全国音楽出版組合)

 

【シングルチャート】

 1 Melodrama - Disiz, Theodora

 2 B.M.S.(By my side) - Rambo Goyard

 3 Mon bébé - RnBOi

 4 Love You - Nono La Grinta

 5 DtMF - Bad Bunny

 6 Nuevayol - Bad Bunny

 7 Avec moi - RnBOi ft. Nono La Grinta

 8 T'avais raison - Maître Gims, Maes

 9 Parisienne - Maître Gims,La Mano 1.9

 10 Spa - Maître Gims, Théodora

 

【アルバムチャート】

 1 DeBÍ TiRAR MáS FOToS - Bad Bunny

 2 Méga BBL - Théodora

 3 Le Nord se souvient:L'Odyssée - Maître Gims

 4 M.I.L.S.4 - Ninho

 5 Pyramide 2 - Werernoi

 6 KPop Demon Hunters - KPop Demon Hunters Cast

 7 Et si j'échoue - Bouss

 8 TP sur TP - JuL

 9 Diamant noir - Werenoi

 10 Nés pour briller - L2B

 

 Disiz(ディジズ)とThéodora(セオドラ)の「Melodrama」(メロドラマ)はこれで19週連続のシングルチャート1位です。1998年にダニエル・ラヴォワ(Daniel Lavoie)、パトリック・フィオーリ(Patrick Fiori)、ガルー(Garou)の3人が歌ったミュージカル『ノートルダム・ド・パリ(Notre-Dame de Paris)』の劇中歌「Belle(美しい人)」の18週連続1位の記録を破り、28年ぶりに新記録を樹立しました。おめでとうございます。なお、全世界で大ヒットしたこのミュージカルについては2022年8月23日号の小特集をご覧ください。

 Maître GimsとMaesというラップフランセ界の大物2人の「T'avais raison」(「あなたは正しかった」「ごもっともでした」という意味)がシングル8位に浮上しました。暴力やドラッグや見栄や贅沢三昧の世界に身を置いていたことを悔いているような歌詞(paroles)です。四旬節(Le Carême)にふさわしい?

 アルバム1位は今週もプエルトリコのBad Bunny(バッド・バニー)の「DeBÍ TiRAR MáS FOToS」です。今週もその収録曲がシングルチャートの5位、6位に入っています。

 

L2B

 L2Bの「Nés pour briller」が10位でアルバムチャートのトップ10に復帰しました。2025年4月のリリース。L2Bは2025年3月4日号でご紹介していますが、2004年生まれのLN、IDS、D2によるラップグループ。全員がパリ郊外のヴァル=ド=マルヌ(Val-de-Marne/94)県シャンピニー=シュル=マルヌ(Champigny-sur-Marne)に建つ「Bois-l'Abbé」というHLM(公営住宅)で育った幼なじみの男子3人組です。

 

Rambo Goyard(ランボー・ゴヤール)

 

Rambo Goyard

 Rambo Goyard(ランボー・ゴヤール)のシングル「B.M.S.(By my side)」は、1月16日付チャートで7位でトップ10入りし、今週は2位までランクアップしました。ブルターニュ地方、レンヌ(Rennes)に近いコート=ダルモール(Côtes-d'Armor/22)県サン=ブリユー(Saint-Brieuc)出身のラッパーです。

 ステージネームのRamboは有名な詩人のランボー(Rimbaud)ではなくシルヴェスター・スタローン主演の映画シリーズの方のランボーで、Goyardはフランスの高級バッグ、トランクのブランド名です。このブランドは第二帝政時代の1853年の創業で、広告を打たず、卸売もネット販売も拒否し、全世界でパリ本店など十数店しかない直営店舗でしか買えないという徹底した「希少化マーケティング」で知られています。大学の商学部で使う教科書に登場しそうです。

 閑話休題。若手ラッパーのランボー・ゴヤールはヒップホップにR&B、アフロビートを融合させた音楽をやっていて、2021年にシングル「Gaou」でデビューし、2022年にファーストアルバム「Crossover」を出しました。その収録曲の「MABÉ」が2025年にシングル発売されてSpotifyで130万回再生を記録したことはありますが、SNEPシングルチャートでトップ10入りしたのはこの作品が初めてです。

 その曲「B.M.S.(By my side)」をお聴きください。タイトルは英語ですが歌詞(paroles)はフランス語。タイトル通り「僕のそばにいて(ほしかった)」と言い、「二人の仲はもう終わりだ」「君は僕の妻にはなれない」「僕らは別々の道をゆく」「心は空っぽだ」と、別れた恋人に未練たっぷりに呼びかけ続ける物悲しいリリックです。モテぶりを自慢する自信満々のラップよりも、その方が日本人にはウケるかもしれませんね……。

 

Rambo Goyard(ランボー・ゴヤール) - B.M.S.(By my side)

 

では、また来週

À la semaine prochaine!