2024年6月14日付 SNEPシングル&アルバムチャート
※SNEP:Syndicat national de l'édition phonographique(フランス全国音楽出版組合)
【シングルチャート】
1 Imagine - Carbonne
2 Spider - Maître Gims, Dystinct
3 Gata Only - FloyyMenor, Cris MJ
4 Mélanine - Heuss L'Enfoiré
5 Boucan - KeBlack
6 The Sound Of Silence(Cyril Remix) - Disturbed
7 Ceux qu'on était - Pierre Garnier
8 Beautiful Things - Benson Boone
9 Petit Génie - Jungeli,Imen ES, Alonzo
10 Wayeh - Théodort
【アルバムチャート】
1 Mise à jour - JuL
2 Chaque seconde - Pierre Garnier
3 JVLIVS Prequel:Giulio - SCH
4 HIT ME HARD AND SOFT - Billie Eilish
5 Malcom - Zed
6 Essentiels - Slimane
7 The Tortured Poets Department - Taylor Swift
8 Recommence-moi - SANTA
9 Pyramide - Werenoi
10 Chambre 140 (Part.3) - PLK
6月11日、60年代のフレンチポップスのミューズ(女神)の一人、フランソワーズ・アルディ(Françoise Hardy)が80歳で亡くなりました。1944年1月、ナチス・ドイツ占領下のパリ9区生まれ。16歳でデビューした頃はYé-Yé(イエ・イエ)ガールと呼ばれた歌手活動の他、三船敏郎氏も出演した『グランプリ(Grand Prix)』(1966年)など映画でも活躍しました。
【Fête de la musique 2024】
6月21日(金)は、1982年に始まった「Fête de la musique(音楽の日)」です。フランス発祥で全世界でも、日本でも、入場無料の音楽イベントが開催されます。フランスではパリ五輪直前の上に総選挙まで突っ込んできましたが、予定通り開催です。
・フランス文化省の公式サイト(フランス語) https://fetedelamusique.culture.gouv.fr/
・パリとイル・ド・フランス地方で開催される「音楽の祭典2024」のプログラム(日本語)
https://www.sortiraparis.com/ja/nyusu/ongaku-sai/guides/53382-paritoiru-do-furansu-de-fangno-yin-le-ji-2024nian-zui-gaono-ji-hua4
・第23回 音楽の祭日(Fête de la musique au Japon/日本語) https://www.mediatv.ne.jp/ongakunosaijitsu/
・アンスティチュ・フランセ東京/東京日仏学院(6月22日開催)
https://event.exantenna.net/tokyo/fete-de-la-musique.html
アルバムチャート1位「Mise à jour」は、アルバムを出すたびに必ず初登場1位になるフレンチラップの超大物で、今や市長よりも有名なマルセイエ(マルセイユっ子)JuLの22枚目のスタジオアルバムで、6月7日のリリース。タイトルはスマホアプリやソフトウェアの「Update(アップデート)」を意味します。22曲入りでSDM、Moradなどが参加。JuLの前作は2024年1月に出た「Décennie」で、半年に1作のペースで新作アルバムを出しています。 新作の収録曲「Il pleut des balles」が今週シングル15位です。
Pierre Garnier(ピエール・ガルニエ)
22歳のフレンチポップスの新星、Pierre Garnier(ピエール・ガルニエ)の待望のファーストアルバム「Chaque seconde」が6月7日にリリースされ、今週のアルバムチャートで2位にランクインしました。ベルギーのワロン地域(フランス語圏)のチャートでは1位、スイスでは4位です。タイトルは「毎秒」という意味です。
ピエール・ガルニエは2002年3月、北フランス、ノルマンディー地方のカルヴァドス(Calvados/14)県の主要都市カーン(Caen)で生まれ、同地方のマンシュ(Manche/50)県ヴィルデュ=レ=ポエル(Villedieu-les-Poêles)で育ちました。両親はアマチュアのミュージシャンですが、幼い頃からピアノやギターやドラムを独学で学び、作曲も手がけていました。少年時代から英米のポップス、ロックに触れ、カーンにある大学でマーケティングを学びながらUKのポップスター、エド・シーランのような存在になることを目指していました。
そんな大志を抱いて2023年11月、TF1のテレビ番組「Star Academy(スター・アカデミー)」に「入学」します。これはスターを目指す若者たちが合宿して歌やダンスや演技やフィジカル能力(?)の「先生」から厳しい特訓を受ける様子が公開され、週1回の放送の後、番組視聴者のネット投票で成績が最下位から3名のうちの1名が「退学」させられるというサバイバルコンテスト番組で、優勝者には賞金10万ユーロとレコードデビューの特典が与えられます。
過去にジェニフェール、ノルウェン・ルロワ、グレゴリー・ルマルシャルらを輩出し、今や「The Voice」のフランス版と並び立つようなポップスター登竜門番組になりました。2024年2月に放送されたシーズン11(当初参加13名)の最終回で優勝を遂げたピエール・ガルニエは、同月シングル「Ceux qu'on était」でお約束のメジャーデビューを果たし、この曲はSNEPシングルチャート最高1位、ダイヤモンドディスクになりました。5月には新曲「Nous on sais」(今週シングルチャート14位)を出しています。
アルバム「Chaque seconde」は自作曲中心に14曲で構成。「Pas une larme」という曲ではいま人気絶大のピアニストSofiane Pamart(ソフィアン・パマート)が参加しています。今回はアルバム収録曲から、今週シングルチャート7位に再浮上したデビュー曲「Ceux qu'on était」をお聴きください。歌詞は、悲しい結末で終わった恋を、それも仕方がなかったんだと感謝も込めながら静かに見送るという、古き良きフレンチポップスを思わせるような内容です。
Pierre Garnier(ピエール・ガルニエ) - Ceux qu'on était
では、また来週
À la semaine prochaine!