映画三昧 #1767 ⭐️⭐️* クリミナル 2人の記憶を持つ男(15) | juntana325 趣味三昧

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ケビン・コスナー主演で、CIAエージェントの記憶を脳に移植された囚人がテロリストとの戦いに挑む姿を描いたスパイアクション。米軍の核ミサイルをも遠隔操作可能なプログラムを開発した謎のハッカー「ダッチマン」の居場所を知る唯一の人物で、CIAのエージェントのビリーが任務中に死亡した。「ダッチマン」の脅威から世界の危機を救う最後の手段として、ビリーの記憶を他人の脳内への移植する手術が検討され、その移植相手として死刑囚ジェリコ・スチュアートが選ばれた。ジェリコは凶悪犯である自分自身と、脳内に移植されたCIAエージェントのビリーというまったく逆の2つの人格に引き裂かれながら、テロリストとの壮絶な闘いに巻き込まれていく。主演のコスナーほか、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、ライアン・レイノルズ、「ワンダーウーマン」のガル・ガドットら、新旧スターが顔を揃える。監督は「THE ICEMAN 氷の処刑人」のアリエル・ブロメン。


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アクションでもなく、SFでもない、そんな中途半端な作品は、得てして、つまらない事が多い。しかも、旬を過ぎたケビン・コスナーが主演となると、観る前から、そんな予感がプンプンする。しかし、蓋を開けてみると、スリリングな展開に仰天


粗野で残忍なジェリコで登場するケビン・コスナーは、まったくそれらしくない。必死に、それらしく見せようとするが、彼のキャラクターではないから仕方ない。元々、罪悪感のかけらもない男と、妻子を愛するCIAエージェントの両方を完璧にこなせる俳優なんて見当たらない。


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そこに、ビリーの人格が入ると、何となく、いつものケビン・コスナーの役柄にハマってくる。ストーリーも、二つの人格を行き来きしながら、事件が同時進行していくので、目が離せない。ケビン・コスナーの年を考えれば、そんなにド派手なアクションはないが、そこそこエキサイティング。まだまだ見せ場を作れそうなケビン・コスナーに、拍手。


ただ、トミー・リー・ジョーンズの覇気のなさには、もう渋いを通り越して、枯れたというしかなさそうだ。その分、ゲイリー・オールドマンが気を吐く。悪役のハイムダールは、迫力に欠け見る影なし。その中で、ガル・ガドットだけが、若々しい色気を振りまいていて、浮いた存在だった。


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criminalは、何を指すのか。ジェリコはもちろん、ハムダールも、そして記憶操作をするCIAだって、さらに事件の発端となったプログラマーも、どいつもこいつも犯罪者だ。犯罪者が犯罪者を裁くとは、片腹痛い。しかし、スパイ映画というのは、大概善人なんていないものだ。


ラスト、何となく想定内のハッピーエンド。しかし、よくよく考えると、ジェリコだけが、幸せ一杯。免罪、優しい家族、CIA局員、前途洋々なジェリコが、何となく、しっくりこないラストだった。


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