「沈黙の戦艦」のスティーヴン・セガールが、「少林サッカー」「HERO」「LOVERS」のアクション監督としても知られる「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」シリーズのチン・シウトン監督とタッグを組んだアクション・サスペンス。タイで誘拐された愛娘を救い出すため、元CIA工作員が単身で乗り込んでいく。
沈黙シリーズのパターンは、タイムリミット、復讐、スパイ、ポリスアクションあたり。この作品は、救出ものだ。しかも、舞台はタイ。アメリカ人から見れば、アジアのエキゾチックを感じるのかもしれないが、同じアジア人から見ると、どこのアジア?という違和感がある。日本人が見れば、その感覚は、肌で感じるだろう。
敵も手強くないし、呪いというのも、怖くない。アクションも、スローモーションなどを多用したり、ダブルボディを使ったり、どうも頂けない。銃撃戦もやりすぎの感あり。チン・シウトン監督らしい演出だが、スティーヴン・セガールの作品らしい、流れるような、無駄のないアクションが、姿を消した。90年代のようなセガールは、もう観られないのだろうか。