吉野ゆりえちゃん
私が敬愛して尊敬してやまない吉野ゆりえちゃんが、先日48歳で人生の幕を閉じました。出会ってから16年くらい経つと思います。病気になる前からいろんなことを深く語りつくした仲で、私がモスクワに来てからも何かあったらマメに連絡をくれて、こちらでの活躍を本当に喜んでくれていました。
とにかく何でも話せる仲で、普通なら恥ずかしくて人前で言えないようなお互いの彼女や彼氏のことも、何の抵抗もなくオープンにあけすけに話し合える仲でした。むしろ、ほとんどそういう会話ばっかりだったかもしれません。
そして彼女の仕事能力や気配り、相手を思いやる細かい機微は、私が絶対にかなわないと思った人のひとりでした。何気ないあいさつや気遣いで相手を感動させたり、簡単なメールのやり取りひとつにも、すごいなあこの人はという優しさや心配りがありました。私は彼女のその素晴らしさをいつもすごい、すごい、と伝えていましたし、彼女も私の占いを信じてくれていました。
ゆ「次はいつ帰ってくるの?」
私「免許の更新があるから秋くらいかな。」
ゆ「ロシアの若い女の子は最近どう」
私「まあまあかな。で、ゆりえちゃんは」
ゆ「最近は、、、、、、」
私「なるほどね」
ゆ「帰ってきたらまたみてね」
私「ああ、もちろん、もちろん」
などという普段通りの会話が最後になりました。
今年に入ってから、声も弱くなっていたので覚悟はしていましたが、本当につらいです。お兄様や姪っ子さん、お母様のことを思うとさらにつらいです。本当につらい。
しかし、ゆりえちゃんの、
「一番つらいのは私よ、生きてるんだから良いじゃない」
という声が聞こえた気がして、シャキンとしました。