試験の課題作成 | 木下順介オフィシャルブログ「東京火の玉キッス」by Ameba

試験の課題作成

モスクワの学校は5月末でだいたいのカリキュラムが修了し6月は試験月間。

試験終了後はそのまま長い夏休みに突入し、9月上旬くらいから新学年を迎えます。くらい、というのは何故かというと、信じられないかも知れませんが日本の様にこの日からと決めたらその日に全てが始まるわけではなく、ゆるゆると新学期が始まってから時間割とかが決まって行くというような感じなのです。

学年末の今頃は先生方もすっきり試験を終わらせて1日も早く夏休みに入りたいわけですから、6月の頭くらいに試験が集中し、実質的に6月中旬には完全に夏休みモードです。

日本語学科3年生の今日の授業は、あいうえおうさま、を使っての母音の発音訓練と、6月の試験の中の発表の課題を決めるという作業。

14人の学生に対して8つの課題があり、試験当日くじ引きで引いて当たった課題を発表します。学生側から自主的にああでもないこうでもないと意見を出してもらって決めた8つの課題は、

1、ロシア人と日本人の考え方の似ている部分について
2、ロシア人とペットの関係について
3、ロシアにおける若者とモバイルとの関係について
4、ロシアにおける国際結婚について
5、ロシアと日本のテレビ番組について
6、自分の理想の仕事について
7、暇な時間の過ごし方
8、モスクワの中の好きな場所

というものです。これを日本語でスピーチします。どう考えても簡単なのと難しいのとの差がありすぎると思うのですが、どれが当たるかは当日のくじ引きなので、これはこれで人生を表していてとても良い事だと私は思っています。

てなわけで、本日で今年度の私の授業は全て終了!

私もロシアという異国でロシア語習得という現実的な部分に直面する中での日本語の授業なので、本当にたくさんの事を学ばせてもらっています。

特に2年生から授業を受け持たせていただいているこの3年生のここ2年間の語学力の伸びは凄まじくて、軽く先輩達を超えてしまいました。

しかも不思議な事にというか、不思議でもなんでもないかも知れませんが、かわいそうになるくらいに

「こいつ大丈夫かな!」

と思っていた学生達でも一度も休まずこつこつ授業に出ているうちに、最初は要領よく器用にしゃべっててもあんまり授業にこない学生達をどんどん追い越して行くんです。

これには私も本当にカルチャーショックを受けました。ロシア人は勤勉さという点では皆無に近い国民ですから、卒業や進級に関係ない授業ならほぼ来ません。私の授業は会話のクラスなので、試験や課題があるわけでなく楽勝と言えば楽勝です。実際の留年や進級のジャッジの権利を持っているわけでもないので、極端な話、一回も授業に出なくても要領の良い学生は進級出来ます。

しかし、それでも一生懸命愚直に通ってくれた学生達がどんどん伸びているのを見ると本当に感動です。

人生の中でこれほど嬉しい事はありません。

若い頃にはそういう愚直さというものを笑ったりするような事も多かったりしますが、そういうことに負けずに頑張って欲しいと心から願います。

そんなわけで、私もロシア語頑張りたいと思います!