キルギスのグラザ | 木下順介オフィシャルブログ「東京火の玉キッス」by Ameba

キルギスのグラザ

アルバート通りを歩いていたら絵描きの人に声をかけられたので、似顔書きの客引きかな、とか思っていたら、

「キルギス~、キルギス~、(何とかかんとか~!)」

と叫んでいます。そうすると英語が少し話せる隣の絵描きの人が、

「あなたはキルギスのどこ出身ですか」

と言うではありませんか。

「いやいや、私は日本人です。」

と答えると、3人くらい居た仲間の絵描きさん達が大笑いしながら、

「ウソ言うな、お前のグラザ(眼)はキルギスだ。スポーツの○○(聞き取れませんでした)にそっくりだ」

と冗談言うなくらいの勢いで言ってきます。いやいや、本当に私は日本人ですし、

キルギスのどこ、

とか真剣に言われてもだいたいそもそもキルギスじゃないし、という気分でしたが面白いので話をしてみると、キルギスからモスクワやロシアの大きな都市に出稼ぎに来ている人はグラザ(眼)をみたら一発で解るらしく、みんな友達になるんだ、とのことでした。

一発で解るったって、私は日本人だしそれ間違ってるし、とか突っ込みたい気分でしたがロシア語が不充分なのでそれが言えず悔しかったです。

そうしたら絵描きの人は近くでお土産物やのちらしを配っているおばちゃんを呼んできて、

「彼は何人に見える」

とか聞いたら、おばちゃんも、

「キルギス」

とか言ったりして、これってもしかして、

似てる民族詐欺、

とかいう新しい詐欺の一種でここから何か危ない事が始まったりするのかな、とか思いましたがどうやらそうでもないらしく、本当にキルギス出身と思っていたようです。似顔絵描きの皆さんが本気で言うのですから似てるのかもしれません。

なるほどと思って家に帰ってキルギスを調べてみると、

『日本人とキルギス人は昔兄弟で、肉が好きな物はキルギス人になり、魚が好きな物は日本人になった。』

と書いているではありませんか。

そうかやっぱり似ていたのか。まあ、私は焼き肉大好きなのでキルギスよりのグラザというわけか、などと意味不明な事を考えたりしながら詳しく調べてみると、ボクシングのナザロフもキルギスなんですね。日本からのビザがいらないというのも面白いです。

確かにタジキスタンとかカザフスタン、キルギスとかの中央アジアの旧ソ連領の人って日本人に顔がとても良く似ています。カザフスタン出身のナイトウオッチの監督であるテイムール・ベクマンベトフも実物は日本人そっくりです。

この際なので今度キルギスにも行ってみようと思います。

うっしっし!