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生物と機械の違いって
意外と明確に定義されていませんね。
いくつか考えてみると、
・生物は遺伝子情報があって、子孫に情報を伝えることができる。
機械に子孫という概念はない
・生物には感情や欲がある。機械にはない。
・機械は自らに目的を課すことができない。
・生物は有機物の集合体、機械は主に無機物の集合体
・生物には自己修復能力がある。機械はない。
今のところ、どれも正解かもしれませんが、
人工知能の発達や細胞とのハイブリッドによって
５０年後、１００年後には変化しているかもしません。
どれも素晴らしい、生物の特徴です。
ここで、注目したいのは生物の自己修復能力です。
言葉を変えると、生命の可塑性です。
身近なもので考えてみてください。
例えば、洗濯機一つをとっても、
ある部品が外れたらドラムが動かなくなったり、
排水管がつまったら、排水ができなくなり、
その働き全体が全て止まってしまいます。
時計、携帯電話、パソコン、扇風機、冷蔵庫、電子レンジもそうですね。
何かパーツが壊れると動かなくなる。
機械はその働きの効率を重視しています。
それぞれのパーツが何かしらの役割をもっているので、
それがエラーを起こすと全体の動きに影響が出るのです。
その最たるものがF1ですね。
マシンとしての性能を重視するあまり、
ちょっとしたことで不調をきたします。
でも、生物は違います。
例えば、
病気で胃のほとんどを摘出したとしても、
肝臓の半分を摘出したとしても、
人として機能不全になることはありません。
他の部分が失われた機能を補います。
ほぼ変わらず生きていくことができます。
脳の一部がなくなっても同じです。
平衡感覚がなくなったとしても、他の脳がその機能を補完します。
生物の自己修復能力は素晴らしいです。
機械はとてもここまでの働きをすることはできません。
ある意味、生物には「ゆとり」があるのです。
”いざ”という非常事態に備えているのです。
腹周りの余分な脂肪が普段は憎くても、
”いざ”というときにはエネルギーに変わるのです。笑）
機械には、ほとんどこの「ゆとり」の部分がありません。
だから、何か起こると機能不全になってしまう。
これは、私たちの生活や生き方の上でも大切なことでしょう。
生産性、効率だけ求めると、
何かの拍子にガタガタを崩れ落ちてしまう。
「なんかギスギスしているな」と感じたら
生物の自己修復力、生命の可塑性を思い出してください。
少し楽になるかもしれません。
働きアリの話はご存知ですか？
働きアリの２０％は何もしていないで遊んでいます。
残りの８０％は言葉の通り働いていますが。
この働きアリの集団に何か一大事があると、
何もしていない２０％が働きアリに変身します。
つまり、この集団は２０％の「ゆとり」を持っているのです。
ですから、仕事の上でも
キーマンが急遽いなくなっても、
機能している組織は良い組織です。
持続的に安定してアウトプットができます。
でも、全員能力ギリギリでマニュアル人間だと、
何も太刀打ちできません。
一気に崩れます。
現場のリーダーは不測の事態が起きたときに、
その真価が問われます。
裏を返せば、普段は少しくらい「のほほん」としても良いでしょう。
その状態を目指すことが、理想なのかもしれません。
創造的に豊かに暮らすために
何％かの「ゆとり」は常時備えておきたいものです。
私たちに生命の可塑性が元々ありますから、
意識すればできますよね。
お役に立てばうれしいです。
お読みいただき有難うございます。
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