翔くんのバカ。
翔くんのバカ。
何も知らないくせに…………
何も知らないくせに……………
俺が………
俺がどんな目にあってたかも………
知らない………くせに…………
俺がどんなに…………
どんなに……………
……………でも…………
翔くんの言ってることは………………
ただしい……………
俺は皆に迷惑をかけてるんだ。
潤くんたち"bb"のメンバーには多大なる迷惑をかけてる。
俺が失踪してることで、色々な事が白紙になって損害も与えてるんだろう。
俺が知らないだけで
沢山の人が迷惑を被ってるんだ…………
俺なんて………………
消えて無くなってしまえばいいのに…………
さっきまで
あんなに楽しみでウキウキしてたのに
一気に俺は突き落とされた。
自分が悪いんだ。
怒りに任せて車を飛び出し
怒りに任せて歩きだした俺。
翔くんの正論に敵うわけがない。
うううっ………
…くそっ………足まで……………痛い。
こんな靴……………
こんな靴。
靴に八つ当たりしたって……
…しかたないのに
知らない町で、また一人ボッチだ。
足を引きずるように、とぼとぼと歩いていたら
『ちょっと、君。
大丈夫?
なんで泣いてるの?
迷子?』
と、男の人に声を掛けられた。
俺ってば…………泣き虫なんだから……
『大丈夫です。
すみません。』
と、頭を下げ
手の甲で涙を拭いて歩き出す。
『ちょ、ちょっと待ってよ。
本当に大丈夫なの?
ちょっと休める所に行こう?』
と、声をかけてくれた男の人が
俺の肩を抱いて連れて行こうとする。
これってナンパ?
俺、連れていかれそうになってるの?
『だ、大丈夫ですから。
本当に気にしないでください。』
と、俺は回された腕を払いのけ
もう一度、ペコリと頭を下げて歩き出す。
すると、突然
凄い力で腕を掴まれた。
今の男の人が怒って俺を捕まえたんだ。
と、思って驚いて振り返った。
『………ばか。
こんな知らない土地で迷子にでもなったら
どうするつもりだったの?』
そこには、息を切らして額に汗した翔くんが
ちょっと怒った顔して立っていた。