俺がシャワーを浴びて戻ると
大野がピアノの前に座ってた。
『どうしたの?
なんか弾いてくれるの?』
と、俺がタオルで頭を拭きながら
聞いてるのに返事がない。
俺が、大野の目の前に缶ビールを差し出すと
我に返ったのか
『………え?
ごめん。
なにか言った?』
と、ビールを受け取り俺をみる。
だから、
『………いや。』
と、俺はなにも言ってないふりをした。
コンビニで買ってきた
乾きものをつまみにビールを飲む。
なんだか、何を話せばいいのかわからない。
二人で並んで座って
言葉もなくTVを見てた。
TVから、今日のニュースやスポーツ、芸能ニュースが流れてる。
俺は、どんなニュースよりも
こいつが気になる。
大野の体温が俺の肩に伝わり
呼吸が聞こえてくる。
その静寂が心地よかったりする。
でも、こいつは秘密が多すぎる。
知らないことが多すぎる。
まあ………長い付き合いじゃないから
知らなくて当然なんだけど………
まあ………知る必要もないのかもしれないけど……
この、華奢な背中に
色々なものを負ってるんじゃないかな。
って思うと
その重荷を、俺も半分持てあげれるのに………
って思ってた。
スースー………
って
「あれ?」
俺の隣りで急に重くなった大野。
覗き込むと大野が可愛い顔して眠っていた。
『いつの間に………』
缶ビールを持ったまま項垂れてる大野の手からビールを取りあげ。
大野を抱えてベットに連れていく。
ベットに横たえると
フッと目をうっすら開けて
『………しょ…う……くん………………』
と、俺を抱き寄せて
『あ……り……がと……う。』
って、小さい声で耳許で囁いて
眠ってしまった。
『…………驚い……た。』
「き、kissされるかと思った。」
俺は、ベットの脇に尻餅をついてしまった。